商品ページの箇条書き(商品の仕様)は、スクロールせずに読まれる数少ない場所です。にもかかわらず、3行しか埋まっていない、あるいは機能を並べただけ、というページをよく見ます。
この記事では、5行をどう配分するかの型を書きます。
前提:読まれるのは上の2〜3行
まず現実を押さえます。箇条書きは上から読まれ、途中で止まります。特にスマートフォンでは、4行目以降は「もっと見る」の内側に入って畳まれることがあります。
つまり、1行目と2行目に何を置くかで、箇条書きの働きの大半が決まります。下のほうに大事なことを書いても読まれません。
行数と1行あたりの文字数の上限はカテゴリーによって異なります。セラーセントラルの入力欄で確認してください。
5行の型
上から次の順で置きます。
1行目:いちばん強い購入理由
その商品を選ぶ最大の理由をひとつだけ。競合と比べて明確に勝っている点があるなら、それをここに置きます。
複数の良い点を1行に詰めないでください。1行1メッセージです。
2行目:サイズ・容量・対応の実数
「どれくらいの大きさか」「何が入るか」「何に使えるか」を数字で。ここが分からないと、お客様は購入を先送りします。
「コンパクト」ではなく「幅30×奥行20×高さ15cm」。「たっぷり入る」ではなく「500mlペットボトルが6本」。
3行目:素材・作り・品質の根拠
「なぜこの価格なのか」に答える行です。素材、加工、検品体制。価格が競合より高い場合、ここが薄いと選ばれません。
4行目:使い方・お手入れ
購入後の不安を消します。「洗えるのか」「電池は要るのか」「取り付けは自分でできるのか」。ここが不明だと後回しにされます。
5行目:サポートと注意点
対応してもらえる期間、問い合わせ窓口、そして適合しない使い方を明記します。注意点を書くのは売り逃しに見えますが、返品率と低評価を減らすほうが結果的に得です。
一覧にすると次のようになります。5行が埋まっていないページは、この表の右側から埋めてください。
| 行 | 置くもの | 書き方の目安 | 埋まっていないと起きること |
|---|---|---|---|
| 1行目 | いちばん強い購入理由 | 1行1メッセージ。競合と比べて勝っている点 | 競合と区別がつかない |
| 2行目 | サイズ・容量・対応の実数 | 数字で書く。形容詞に逃げない | 質問が増え、購入が先送りになる |
| 3行目 | 素材・作り・品質の根拠 | この価格である理由を書く | 価格が高いほうが選ばれない |
| 4行目 | 使い方・お手入れ | 洗える/電池/取り付けの可否 | 購入後の不安で後回しにされる |
| 5行目 | サポートと注意点 | 適合しない使い方を明記 | 返品と低評価が増える |
機能ではなく利点で書く
いちばんよくある失敗がこれです。
機能だけ書いている例
・ポリエステル100%素材を使用
利点まで書いた例
・ポリエステル100%だから、水をこぼしても拭くだけ。洗濯機で丸洗いもできます
読み手が知りたいのは「素材が何か」ではなく「それで自分の生活がどう変わるか」です。
型にすると次のようになります。
【特徴】だから、【誰が】【どんな場面で】【どう楽になるか】
全行をこの型で書く必要はありませんが、少なくとも1〜3行目は利点まで書いてください。
1行目の書き直し例
仮に、折りたたみ式の収納ボックスの1行目を直す場合です。同じ商品でも、何を先頭に置くかで伝わる内容が変わります。
| 段階 | 1行目の文 | 足りないもの |
|---|---|---|
| 直す前 | 【高品質】丈夫で使いやすい収納ボックスです | 何が丈夫なのか、誰がどう使うのかが無い |
| 機能だけ | 【折りたたみ】厚さ3cmまでたためます | 読み手の生活がどう変わるかが無い |
| 利点まで | 【使わない日は3cm】たたむとすき間に立てて置けるので、来客時だけ出す収納に向きます | (この形を目指す) |
「高品質」「使いやすい」のような語は、どの競合も書けるので選ぶ理由になりません。数字と場面に置き換えられないかを、1行ずつ確かめてください。
書き方の細かいところ
先頭に短いラベルを付ける。 【大容量】【洗える】のように、行頭に2〜5文字のラベルを置くと、流し読みでも内容が拾えます。ただし記号の使用制限はカテゴリーの規約を確認してください。
1行を長くしすぎない。 上限まで書けても、スマートフォンでは3〜4行に折り返されます。読みにくくなるので、1行あたり60〜80文字を目安にします。
キーワードは自然に混ぜる。 箇条書きは検索の対象になりますが、単語を置くだけでは意味が通りません。「大容量」なら「(具体的な容量)入る大容量設計」のように、文章の中に入れます。
同じ語を繰り返さない。 5行すべてに同じキーワードを入れても効きません。
全角の記号を多用しない。 ★や■を並べると読みにくく、環境によって文字化けします。
よくある失敗と直し方
実際のページで見かけることが多い失敗を4つ挙げます。自社のページに当てはまるものがあれば、上から順に直します。
- 5行すべてが同じ長さの機能説明になっている。 どの行も「〇〇を採用」で終わり、強弱がありません。1行目だけは購入理由に絞り、他の行より短く書きます
- 1行目が会社やブランドの紹介になっている。 「創業〇年の〇〇が作った」は、お客様が比べたい点ではありません。ブランドの話は商品説明やA+に回します
- 注意点を書いていない。 対応しない機種やサイズを書かないと、合わずに返品されます。5行目に「〇〇には使えません」と明記します
- 商品名と同じ文を繰り返している。 商品名で伝えた内容を1行目でもう一度書くと、1行分を無駄にします。商品名で書けなかった情報を箇条書きに回します。商品名との分担は商品名の書き方を参照してください
何を書くかの見つけ方
内容は想像ではなく、次の3か所から取ります。
1. 自社の低評価レビュー。 星1〜3に書かれているのは「買う前に知りたかったこと」です。それを先に書けば、返品が減ります。集め方はレビューを増やす方法と低評価への対応を参照してください。
2. 商品ページのQ&A。 出ている質問は、ページで答えられていない証拠です。Q&Aへの回答の書き方と合わせて、回答した内容を箇条書きにも反映します。
3. 競合の星3レビュー。 「悪くないが〇〇が惜しい」という文に、お客様が本当に気にしている点が出ます。自社がそこをクリアしているなら、上の行に書きます。
変更したら数字で確かめる
箇条書きを直したら、変更日をメモして前後2週間を比べます。
見るのはユニットセッション率(ページに来た人のうち何%が買ったか)です。箇条書きはページに来た人にしか見えないので、セッション数(流入)は基本的に動きません。動くのは購入率です。
変わらないなら、書いた内容がお客様の迷いと合っていません。低評価レビューとQ&Aに戻ってください。
複数箇所を同時に変えないこと。 商品名の書き方や画像と一緒に変えると、どれが効いたか分かりません。
どこまで動いたら成功とするかも、先に決めておきます。仮に、月のセッション数が1,500・ユニットセッション率8%・売価3,000円の商品だとします。購入率が8%から9%に上がれば、月の販売数は120個から135個。売上でおよそ4万5,000円の差です。この程度の変化は数日では見分けがつかないので、前後2週間ずつをまとめて比べます。セッション数が週に100を下回る商品では、購入率のぶれが大きく判断できないため、4週間ずつで見てください。
よくある質問
5行すべて埋めないといけませんか。 埋めたほうが有利です。ただし、内容のない行を足すくらいなら4行で止めてください。読み手が判断に使う情報が入っていない行は、下の行を押し下げるだけで働きません。埋める材料が無いときは、レビューとQ&Aから探すのが先です。
箇条書きに検索キーワードを入れると順位は上がりますか。 検索に拾われる場所ではあるので、入っていない語は入れる価値があります。ただし同じ語を繰り返しても効果は積み上がりません。読みにくくなってクリック率と購入率が落ちれば、かえって順位に響きます。Amazon SEOの考え方のとおり、一致と売れる確率の両方で見てください。
カテゴリーによって行数や文字数の上限が違うのはなぜですか。 商品の性質に合わせて入力欄の仕様が分かれているためで、上限は変更されることもあります。入力欄に表示される案内が最新なので、書き始める前にセラーセントラルで確認してください。上限いっぱいまで書く必要はなく、1行60〜80文字を目安にしたほうが読まれます。
バリエーション(色・サイズ違い)がある商品は、箇条書きを共通にしてよいですか。 共通部分は同じ文で構いませんが、2行目のサイズ・容量の実数は子商品ごとに書き分けてください。色違いでも重さや付属品が違う場合は、その違いも書きます。親子の組み方はバリエーション登録の設計にまとめています。
まとめ
- 読まれるのは上の2〜3行。1行目と2行目で働きの大半が決まる
- 型は「①最大の購入理由 → ②サイズ・容量の実数 → ③素材と品質の根拠 → ④使い方・お手入れ → ⑤サポートと注意点」
- 機能ではなく利点まで書く。「素材が何か」ではなく「それで何が楽になるか」
- 行頭に短いラベル。1行60〜80文字を目安に
- キーワードは単語で置かず、意味のある文章に混ぜる
- 内容は低評価レビュー・Q&A・競合の星3レビューから拾う
- 効果はユニットセッション率で確認。1回に1か所だけ変える
5行すべてを埋めていないページは、それだけで機会を捨てています。まず埋めるところからです。箇条書き以外も含めてページ全体のどこから直すかを決めたい場合は、商品ページの改善手順を使うか、無料の診断で現状を整理してください。
