色違いやサイズ違いの商品を、ひとつの商品ページにまとめる仕組みがバリエーション登録です。親ASINの下に、子ASINをぶら下げる形になります。
うまく組めばレビューと流入が集まりますが、まとめ方を間違えると、売れている商品まで一緒に沈みます。しかも後から解体するのは、組むときの何倍も手間がかかります。
この記事では、組む前に決めておくことと、崩れたときの対処を書きます。
まとめると何が変わるか
バリエーションにすると、次のことが起きます。
| 変わること | 中身 |
|---|---|
| レビュー | 子ASIN全体のレビューが親ページにまとめて表示される |
| 流入 | どの色で検索されても同じページに着地する |
| 在庫切れ | 1色が切れても、他の色が残っていればページは生き続ける |
| 広告 | 親単位で広告を出せる。子ごとに分ける運用もできる |
いちばん大きいのはレビューです。新色を出したとき、既存の色に付いているレビューがそのまま効きます。ゼロから星を集め直す必要がありません。
在庫切れの扱いも見逃せません。単独ASINだと在庫が切れた瞬間に検索順位が落ちますが、バリエーションなら他の子が生きているあいだページ自体は残ります。
まとめてよいもの、いけないもの
判断はひとつです。お客様が同じ買い物として比べるかどうか。
まとめてよいもの:
- 同じ商品の色違い
- 同じ商品のサイズ違い
- 同じ商品の入り数違い(1個・2個セット・3個セット)
- 同じ商品の香り・味の違い
まとめてはいけないもの:
- 用途がちがう商品(キッチン用と浴室用など)
- 想定するお客様がちがう商品(子ども向けと業務用)
- 価格帯が大きく離れている商品
価格帯については、目安として倍以上の開きがあるなら分けたほうがよいと考えています。1,500円の商品と4,000円の商品が同じページに並ぶと、お客様は安いほうを選びます。高いほうを売りたくてまとめたのに、安いほうだけが出る、という結果になりがちです。
また、レビューが混ざることは良い面ばかりではありません。評価の悪い子を、評価の良い子と同じ親に入れると、平均が引きずられます。売れている商品に、テスト段階の新色を安易にぶら下げないでください。
組む前に決めておく4つ
登録画面に向かう前に、紙の上で決めます。
1. バリエーションテーマ
何で分けるか(色/サイズ/色とサイズの両方、など)を決めます。選べるテーマはカテゴリーによって異なり、後から変更するのは容易ではありません。セラーセントラルのテンプレートで、自分のカテゴリーに何が用意されているかを先に確認してください。
2. 親ASINに何を持たせるか
親は在庫を持たない、表示のためだけの器です。商品名・説明文・A+は親に付きます。ここに書く内容は、どの子を見に来た人にも通じる言葉にします。
3. 子の並び順
登録した順ではなく、いちばん売りたいものを先頭にします。ページを開いたときに最初に選択されている子が、いちばん買われます。
4. 子ごとの画像
色違いなら、子ごとにその色の画像を用意します。親と同じ画像を全色に使うと、選択しても見た目が変わらず、お客様が不安になります。ここを省いた分だけ購入率が落ちます。
つまずきやすいところ
サイズの表記を統一する。 「M」「Mサイズ」「M(中)」が混ざると、別の値として登録され、選択欄が散らかります。値の書き方はひとつに決めてから登録します。
在庫のない子を放置しない。 長く在庫ゼロの子がぶら下がっていると、選択肢が並んでいるのに買えない状態になります。復活の見込みがないなら、親から外します。
セット品の価格は単価で見る。 3個セットを同じ親に入れるなら、1個あたりの単価が段階的に下がるように設計します。順序が逆転していると、まとめ買いの意味が伝わりません。
バリエーション全体の手数料を確認する。 販売手数料やFBAの配送料は、サイズ区分によって子ごとに変わります。3個セットが別のサイズ区分に入って、思ったより利益が残らないことがあります。料率や料金はカテゴリー・サイズ・時期で変わるので、必ず自社の実数で確認してください。
後からまとめるとき、外すとき
すでに単独で売っているASINを、後から親にまとめる場合があります。このとき注意する点は3つです。
- 順位とレビューが動く。 まとめた直後、検索順位が一時的に乱れます。繁忙期の直前には触らないでください
- 売れている商品を基準にする。 売上の大きいほうの商品情報を親に採用します。弱いほうに引っ張られると、全体が落ちます
- 変更前の状態を記録する。 各ASINの商品名・画像・価格・直近30日の売上をスクリーンショットか表で残します。戻したくなったときに、元が分からないと戻せません
外すとき(子を独立させるとき)はさらに慎重にします。外した子のレビューは、親に残る場合と持って出る場合があり、事前に確定できません。売上が立っている子を外すのは、それを失っても構わないと判断できるときだけにしてください。
崩れたときの対処
バリエーションは、ときどき勝手に壊れます。子が親から外れて単独ページになる、別の出品者の商品が同じ親にぶら下がる、といったことが起こります。
対処の手順です。
- 状態を記録する。 いつ、どの子が、どうなったか。画面を保存します
- 自分の登録データを確認する。 在庫ファイルの親子関係が正しいか見ます
- 正しいデータで再送する。 テンプレートで親子関係を再登録します
- 直らなければテクニカルサポートへ。 親ASIN・子ASIN・症状・いつからかを揃えて問い合わせます
反映には時間がかかります。送信した直後に画面が変わらなくても、何度も送り直さないでください。重複した指示が入ると、かえって直りにくくなります。
日ごろの備えとしては、親子構成の一覧を自社側に持っておくことです。親ASIN・子ASIN・バリエーション値・価格を並べた表を、月に一度更新しておきます。崩れたときに、正解が手元にあるかどうかで復旧の速さがまったく変わります。
まとめ
- バリエーションはレビューと流入をまとめられる仕組み。在庫切れにも強くなる
- まとめる基準は「お客様が同じ買い物として比べるか」。用途・客層・価格帯が離れるものは分ける
- 評価の悪い商品を、売れている商品と同じ親に入れない
- 登録前に「テーマ/親の情報/並び順/子ごとの画像」の4つを決めておく
- バリエーションテーマは後から変えにくいので、カテゴリーの選択肢を先に確認する
- 後からまとめるときは繁忙期を避け、変更前の状態を必ず記録してから触る
- 崩れることがある前提で、親子構成の一覧を自社側に持っておく
組むこと自体は登録作業ですが、どうまとめるかは商品設計の判断です。画面を開く前に、紙の上で決めてから進めてください。
