商品ページを改善したいが、どこから手をつければいいか分からない。そういうときは、思いつきで直す前に一度全項目を点検してください。
このリストは上から順に見ていきます。前半が流入に効く項目、後半が購入率に効く項目です。どちらの側で埋まっていない項目が多いかで、次に何をすべきかが決まります。
流入に効く項目(1〜9)
1. 商品名に主要キーワードが入っているか
検索用語レポートで注文が出ている語のうち、上位3つがタイトルに入っているか。入っていないなら、まずここです。語の並べ方と文字数の考え方は商品名の書き方にまとめています。
2. 商品名が読める日本語になっているか
語を詰め込むと、検索には出ても選ばれません。声に出して読んで不自然なら書き直します。
3. 商品名の先頭にブランド名があるか
カテゴリーの慣習に合わせます。上位20件がどうしているかを確認します。
4. 検索キーワード(バックエンド)が埋まっているか
空欄のまま放置されている例が多いです。表記ゆれ、ひらがな・カタカナ違い、旧型番、用途の言い換えを入れます。タイトルや箇条書きに既に入っている語は入れません。
5. 商品カテゴリーが適切か
間違ったカテゴリーに登録されていると、そもそも絞り込みで出てきません。競合上位と同じカテゴリーにいるか確認します。
6. 商品仕様(属性)が埋まっているか
サイズ、色、素材、対象年齢などの属性欄です。ここは検索の絞り込み条件に使われます。空欄だと、絞り込みをした人の画面に出ません。埋めるだけで流入が増える項目です(属性欄の埋め方)。
7. バリエーションが正しく紐づいているか
色違い・サイズ違いが別ページに分かれていないか。まとめると、レビューが集約されて有利になります(ASINを分けるかまとめるかの判断)。
8. カートを取れているか
ビジネスレポートのカートボックス獲得率を確認します。100%でなければ、他の改善より先にここです。相乗り出品者がいる、価格が高い、配送日数が長いなど、原因の切り分けはカートが取れない原因を参照してください。
9. 在庫が切れていないか、切れた履歴がないか
在庫切れは順位を落とします。過去に切らしているなら、それが現在の順位の原因かもしれません。
購入率に効く項目(10〜20)
10. メイン画像で商品が枠の85%前後を占めているか
サムネイルサイズに縮小して、何の商品か分かるか確認します。検索結果に並ぶ競合上位5件と横に並べ、自社の画像だけ小さく見えたり暗く見えたりしないかも見ます。直し方はメイン画像で購入率を上げる方法に書いています。
11. サブ画像が6枚以上あるか
サイズ感、使用場面、素材のアップ、付属品一覧、注意点。埋まっていない枠があれば追加します(サブ画像6枚の構成)。
12. 寸法が比較できる形で出ているか
数字だけでなく、身近なものと並べた写真があるか。
13. 箇条書きの1行目が最も重要な情報か
箇条書きは上から読まれ、途中で止まります。1行目に一番言いたいことを置きます。
14. 箇条書きが5行埋まっているか
3行しか書かれていないページをよく見ます。使える枠は使います。何を何行目に置くかは箇条書き5行の設計を参照してください。
15. 箇条書きが機能ではなく利点になっているか
「〇〇素材使用」ではなく「〇〇素材だから、水をこぼしても拭くだけ」。何が嬉しいかまで書きます。
16. A+(商品紹介コンテンツ)があるか
ブランド登録があるなら必須です。ないなら、まずブランド登録の検討から。
17. A+の文字がスマートフォンで読めるか
実機で開いて確認します。パソコンの画面だけで判断しないでください。
18. Q&Aの質問がページに反映されているか
出ている質問は、ページで答えられていない証拠です。
19. 低評価レビューの指摘がページに反映されているか
「思ったより小さい」が複数あるなら、寸法の見せ方を直します。商品の問題ではなくページの問題である場合が多くあります。
20. 価格が競合の価格帯の中に収まっているか
帯の境目をまたいでいないか確認します。
点検のあとにやること
全項目を見たら、埋まっていない項目が前半(1〜9)と後半(10〜20)のどちらに多いかを数えます。
前半に多い場合は、流入が足りていません。キーワードと属性を埋めるのが先です。ページの見た目を直しても、来る人が増えないので売上は動きません。
後半に多い場合は、来た人を取りこぼしています。画像と箇条書きから直します。
両方少ない場合は、ページの問題ではありません。価格、レビュー数、競合の状況を見る段階です。
判断をぶらさないために、数える基準を決めておきます。ここでは仮に、次の線を置きます。
| 埋まっていない項目の数 | 状態 | 次にやること |
|---|---|---|
| 前半(1〜9)で3つ以上 | 流入が足りない | キーワード・属性・カテゴリーを先に直す |
| 後半(10〜20)で4つ以上 | 来た人を取りこぼしている | 画像・箇条書き・A+を直す |
| 前半・後半とも2つ以下 | ページはおおむね整っている | 価格・レビュー・広告の配分を見直す |
| 8番(カート)が埋まらない | 他の改善が効かない状態 | 数に関係なく最優先で直す |
線の数字は、項目の数に対するおおよその割合から置いた目安です。自社で何度か点検してみて、改善が効いた・効かなかった経験に合わせて調整してください。
点検でよくある失敗
点検そのものは単純ですが、やり方を誤ると結論がずれます。よく見る失敗は次の3つです。
- パソコンの画面だけで見る:購入の多くはスマートフォンから来ます。画像の文字、箇条書きの折り返し、A+の読みやすさは実機で確認します
- 自社のページだけを見る:「画像が6枚ある」だけでは合格とは言えません。検索結果で隣に並ぶ競合と比べて見劣りしないかまで見ます
- 「埋まっている」と「効いている」を混同する:検索キーワード欄が埋まっていても、商品と関係の薄い語ばかりなら流入にはつながりません。検索用語レポートで実際に注文が出ている語と照らし合わせます
直す順番
一度に全部直さないでください。どれが効いたか分からなくなります。
優先順位は次のとおりです。
| 順番 | 直す項目 | 作業量の目安 | 効きどころ |
|---|---|---|---|
| 1 | カートが取れていない(8番) | 価格と配送の見直しで数時間 | ここを外すと他の改善が無効になる |
| 2 | 属性の空欄(6番) | 1商品30分 | 絞り込み検索からの流入 |
| 3 | メイン画像(10番) | 撮影を含めて半日 | 検索結果でのクリック率 |
| 4 | 箇条書き(13〜15番) | 1商品1時間 | 購入率。文章だけで直せる |
| 5 | A+(16〜17番) | 素材集めを含めて1週間 | 購入率。制作コストがかかるので後半 |
上から順にやる理由は、作業量あたりの効きが大きい順だからです。A+から始めると、1週間かけたのに流入が増えないという結果になりがちです。
直したら日付を記録し、2週間後にセッション数とユニットセッション率を比べます。
数字の読み方も決めておきます。仮に、直す前がセッション数200・ユニットセッション率8%・売価3,000円で月48,000円の売上だとします。属性を埋めてセッション数が260に増えれば、購入率が同じでも売上は62,400円。ここで購入率が7%に下がっているなら、絞り込みから来た人と商品が噛み合っていないということなので、次は箇条書きで対象と用途を書き足します。セッション数と購入率は毎回セットで見るべき理由がここにあります。
点検を続ける仕組みにする
一度やって終わりにすると、半年後には同じ状態に戻ります。点検を運用に組み込む形を決めておきます。
- 新規ページの公開前:20項目を全部通す。埋められない項目は理由をメモして残す
- 月に一度:売上上位10商品だけ、8番(カート)と9番(在庫)と20番(価格)を見る
- 四半期に一度:全商品で20項目を通す。競合の上位が変わっていることが多い
- 売上が落ちたとき:前半9項目から先に見る。流入が減っているのに画像を直しても戻りません
チェックの記録は、商品ごとに1行、日付と埋まっていない項目の番号だけ残せば十分です。たとえば「9/28 4・11・17」のように書いておけば、次の点検で前回から何が埋まったかがすぐ分かります。凝った管理表を作ると続きません。手が足りずに回らない場合は、Amazon運用代行に任せられる作業のうち点検だけを切り出す方法もあります。
よくある質問
20項目すべてを埋めないと効果は出ませんか。 出ます。効きの大きい項目から順に並べてあるので、上位の数項目を直すだけでも数字は動きます。全部を一度に直すと、どれが効いたか分からなくなるほうが問題です。
新規出品のときも同じリストを使えますか。 使えます。公開前に通すのがいちばん安上がりです。ただし、出品直後は販売実績がないため順位が付きません。ページを整えたうえで、広告で最初の流入と実績を作る前提で計画してください。
点検の結果、どこも埋まっているのに売れません。 ページ以外に原因があります。価格が競合の価格帯から外れていないか、レビューの数と星の平均で見劣りしていないか、広告の配分が偏っていないかを見ます。どこから手をつけるか迷う場合は、Amazon運用の簡易診断で弱いところを確認できます。
商品数が多くて全部は点検できません。 売上の大きい順に並べて、上位20%から手をつけてください。残りは四半期ごとに、カート・在庫・価格の3項目だけ見れば実害は防げます。全商品を同じ強度で見る必要はありません。
まとめ
- 点検は上から順に。前半9項目が流入、後半11項目が購入率
- 埋まっていない項目がどちら側に多いかで、次にやることが決まる
- 属性欄の空欄は、作業量に対して効きが大きい
- カートが取れていないなら、それが最優先
- 一度に全部直さず、日付を記録して2週間後に比べる
このリストは、新しいページを作ったときの確認にも使えます。公開前に一度通してください。
