「まだ月商が小さいので、相談するのは早いでしょうか」という問い合わせをいただくことがあります。個人でやっている方、副業で始めた方、法人でも担当が1人という方からが多いです。

結論を先に書くと、規模の大小より、何に困っているかがはっきりしているかどうかで、相談の中身は変わります。売上が大きくても「なんとなく伸び悩んでいる」だけだと、初回の面談は現状のヒアリングで終わります。逆に、売上が小さくても「広告費が回収できていない」と分かっていれば、その場で見るべき画面が決まります。

この記事では、規模の小さい段階で相談するときに、事前に用意しておくと話が早いものを書きます。当社に限らず、どこに相談する場合でも使える内容です。

小さいうちに相談したほうが、直しやすいこと

先に、規模が小さい時期のほうが手を打ちやすいものを挙げておきます。

  • 商品名や画像の作り直し:レビューが積み上がる前のほうが、変更の影響を確かめやすい
  • カテゴリーや属性の設定:後から直すと、既存の検索順位に影響が出ることがある
  • キャンペーンの構造:本数が少ないうちに整えておくと、増えてからの管理が楽になる
  • 原価と価格の設計:仕入れロットが小さいうちのほうが、条件を変えやすい

いずれも「売れ始めてから直す」と、手間も影響範囲も大きくなります。売上が立っていないから相談が早い、ということはありません。

相談の前に用意しておく4つの材料

初回の面談を有効に使うために、次の4つがあると話が具体的になります。すべて社内にあるもので、新しく作る必要はありません。

1. 商品ページのURL

いま出品している商品のURL(ASIN)です。これがあれば、相手はその場で商品名・画像・箇条書き・レビューを確認できます。まだ出品前なら、参考にしている競合のURLでも構いません。

2. 直近3か月の売上と広告費

金額だけで十分です。月ごとに「売上いくら、広告費いくら」が分かれば、広告に依存しているのか、自然に売れているのかが見えます。セラーセントラルのビジネスレポートと広告レポートから出せます。

3. 1個あたりの原価

仕入れ値だけでなく、輸送費・関税・検品などを含めた着地原価です。ここが分かっていないと、「値下げしていいのか」「広告をいくらまでかけていいのか」という話が進みません。概算でも構いません。

4. 困っていることを、1文で

これがいちばん大事です。「売れない」ではなく、たとえば次のように書いてみてください。

  • 広告を止めると注文が止まる
  • 検索結果に自社商品が出てこない
  • 売れてはいるが、月末に利益が残らない
  • 在庫が読めず、切らすか余らせるかのどちらかになる

1文にまとめようとすると、自分でも状況が整理されます。書けない場合は、書けないこと自体が相談の内容になります。

数字がまだ無い場合は、何を持っていくか

出品前、あるいは始めたばかりで数字がほとんど無い段階もあります。その場合は、次の3つで代替できます。

用意するもの代わりに伝えること
売上・広告費いつ始めたか、これまでの累計の注文数
原価仕入れ先の見積もり、想定ロット数
自社ページのURL競合として意識している商品のURLを2〜3本

競合のURLは、数字が無いときの代わりとしてかなり有効です。 その市場の価格帯、レビューの数、ページの作り込みの水準が一目で分かるので、自社がどこから始めることになるかが具体的に見えます。

相談の場で決めておくとよいこと

面談の終わりに、次の2つだけ確認しておくと、その後が楽になります。

  • 次にやることが1つ決まったか。「まず商品名を直す」「除外キーワードを入れる」など、自社で着手できるものが1つあれば、その相談には価値があります
  • 依頼する場合の範囲と金額。何を、どこまで、いくらでやるのか。口頭ではなく、あとで文面をもらえるかを確認してください

なお、頼む前に確認したい項目は運用代行の選び方にまとめてあります。相談と依頼は別ものなので、相談の段階で契約を決める必要はありません。

まとめ

  • 規模の大小ではなく、困っていることがはっきりしているかで相談の質は決まる
  • 商品名・画像・カテゴリー設定・キャンペーン構造・価格設計は、小さいうちのほうが直しやすい
  • 用意するのは4つ。商品ページのURL、直近3か月の売上と広告費、1個あたりの原価、困っていることを1文で
  • 数字がまだ無い段階なら、開始時期と累計注文数、仕入れ見積もり、競合商品のURLで代替できる
  • 面談の終わりに「次にやること1つ」と「依頼する場合の範囲と金額」を確認する

当社は2019年からAmazonの支援をしていて、これまでに30ブランド・300商品ほどを見てきました。その中には、月に数商品からの規模で始めて、扱いを増やしていった事業者もいます。いまの規模で相談してよいか迷っている方は、無料の運用診断から現状を整理するところだけでも使ってください。