新商品を出すとき、やることは多いのですが、順番を間違えると同じ作業が2倍の時間になります。特に「広告をいつ始めるか」「レビューをいつ集めるか」の順番でつまずく例をよく見ます。
この記事では、発売前から90日までを4つに区切って、何をどこまでやるかを書きます。
発売前:ページを完成させてから在庫を送る
在庫が届いてからページを作り始めると、在庫が寝ます。ページは在庫より先に作ります。
やること。
- キーワードを集めて、タイトル・箇条書き・バックエンドに配置する
- メイン画像とサブ画像を6枚以上用意する
- A+を作る(ブランド登録がある場合)
- 価格の下限と上限を計算しておく
- FBA納品を、発売予定日の2〜3週間前に着手する
在庫の受領には日数がかかります。繁忙期はさらに遅れます。ここを甘く見ると、発売日にページだけあって在庫がない状態になります。
発売前にやらないこと:広告の設定。在庫が販売可能になっていない状態で広告を出しても、クリックされて買えないだけです。
0〜30日:データを集める期間
在庫が販売可能になったら開始です。この30日の目的は、売上ではなくデータを集めることです。
オート広告を回す。 低めの入札で幅広く。目的は検索用語レポートに語をためることです。この時期のACOSは高くて構いません。というより、必ず高くなります。
明らかに外れている語を除外する。 他社ブランド名、中古、部品名など。週1回レポートを見て止めます。
Amazon Vine への登録を検討する。 レビューが0件の状態は、購入率に大きく響きます。Vine は登録商品にレビューを付けてもらう仕組みで、参加条件と費用があります。対象になるか、費用に見合うかを確認してください。
やってはいけないこと:レビューを依頼する見返りに割引や特典を渡すこと。規約違反です。アカウント停止のリスクがあります。
この時期に見る数字:ACOSではありません。セッション数(人が来ているか)とユニットセッション率(来た人が買っているか)です。
- セッションが少ない → キーワードか入札の問題
- セッションはあるが買われない → ページか価格の問題
31〜60日:当てにいく期間
30日でデータがたまったら、次の段階です。
注文が出た語をマニュアル広告に移す。 検索用語レポートから、注文が1件以上ある語を抜き出し、マニュアル完全一致のキャンペーンに登録します。同じ語はオート側で除外します。
入札を語ごとに調整する。 売れる語は上げ、売れない語は下げる。ここで初めてACOSが意味のある数字になります。
ページを1か所ずつ直す。 0〜30日で見えた弱点を直します。ユニットセッション率が低いならメイン画像から。セッションが少ないなら属性欄とバックエンドキーワードから。一度に複数直さないでください。
レビューを確認する。 最初の数件が付き始める時期です。低評価があれば、内容を読んでページか商品のどちらの問題かを切り分けます。
この時期に見る数字:ACOSと、検索順位。狙っている語で何位に出ているかを、週1回記録します。
61〜90日:利益を出しにいく期間
ここまでで、売れる語とページの形が見えているはずです。この30日は絞り込みます。
損益分岐ACOSを超えている語を整理する。 3か月近く回して回収できていない語は止めます。
予算を売れる語に寄せる。 全体に薄く配るのをやめ、実績のある語に集中させます。
在庫の補充計画を立てる。 90日分の販売ペースが出ているので、ここで初めて発注の基準が作れます。リードタイムと安全在庫を計算します。
価格を見直す。 レビューが積み上がっていれば、立ち上げ時より上に置ける場合があります。段階的に上げて、転換率を確認します。
この時期に見る数字:粗利。売上でもACOSでもなく、手元にいくら残ったかです。
90日で判断すること
3か月を回したら、続けるか見直すかを判断します。
続ける条件:広告費を引いたあとの粗利がプラスで、かつ検索順位が上がってきている。
見直す条件:ユニットセッション率が競合と比べて明らかに低い。これはページか価格の問題なので、直す余地があります。
撤退を検討する条件:損益分岐ACOSを大きく超え続け、かつ改善の打ち手を出し尽くしている。この場合、在庫を持ち続けるほど保管料で損失が増えます。
判断を先送りするほど、在庫と広告費の両方が積み上がります。90日の時点で一度、数字を並べて決めることをおすすめします。
まとめ
- 発売前:ページを完成させてから在庫を送る。納品は2〜3週間前に着手
- 0〜30日:オート広告でデータ収集。ACOSは見ない。セッション数と転換率を見る
- 31〜60日:売れた語をマニュアルへ移す。ページを1か所ずつ直す。ACOSと順位を見る
- 61〜90日:予算を絞り込む。在庫計画を作る。粗利を見る
- 90日で、続ける/見直す/撤退を一度判断する
順番を守るだけで、同じ作業量でも結果が変わります。特に「広告は在庫が販売可能になってから」「ACOSは31日目から見る」の2つは守ってください。
