スポンサープロダクト広告には、キーワードを指定する方法のほかに、商品を指定する方法があります。商品ターゲティングと呼ばれるものです。

キーワード広告は「言葉で探している人」に出しますが、商品ターゲティングは「もう別の商品を見ている人」に出します。当たる場面がまったく違うので、使いどころを分けて考えます。

何ができる広告か

指定できるのは大きく2つです。

個別の商品(ASIN)を指定する。 その商品の詳細ページの下部などに、自社商品が並びます。

カテゴリーを指定する。 そのカテゴリーに属する商品のページに広く出ます。ブランド・価格帯・星評価・配送区分で絞り込みもできます。

キーワード広告と同じキャンペーン内では設定できないので、別キャンペーンとして作るのが基本です。予算も成績も分けて見たいので、そのほうが都合がよくなります。

使いどころ1:守り(自社商品の囲い込み)

まずやるべきはここです。自社の商品ページに、自社の別商品を出す設定にします。

自社の商品ページには、放っておくと競合の広告が並びます。そこを自社の関連商品で埋めれば、離脱先を自社内にとどめられます。

向いているのは次のような組み合わせです。

  • サイズ違い・色違い(バリエーションでまとめていない場合)
  • 一緒に使う消耗品や付属品
  • 上位グレード

入札は低めで構いません。自社ページに出す枠は競争が緩いことが多く、高い入札は必要ありません。

使いどころ2:攻め(競合の商品ページに出す)

競合商品の詳細ページに自社商品を出す使い方です。効きますが、選び方を間違えると広告費だけが出ていきます。

狙う相手の条件は次のとおりです。

自社が明確に勝っている点がある相手。 価格が安い、容量が多い、レビューの星が高い、配送が速い。何かひとつでも数字で勝っていることが条件です。並んだときに選ばれる理由がないなら出しても無駄です。

レビューの星が自社より低い相手。 星3台の商品ページに星4台の自社商品を出すと、比較されたときに有利になります。

価格帯が近い相手。 価格が倍以上違う商品のページに出しても、そもそも検討の土俵が違います。

逆に、自社より明らかに強い相手(レビュー数が桁違い、価格が大幅に安い)は避けます。クリックはされても買われません。

狙う商品はどうやって集めるか

思いつきで並べても当たりません。次の順で集めます。

1. 検索用語レポートのASIN。 オート広告の「代替商品」「補完商品」を回していると、検索用語レポートに b0… で始まるASINが出てきます。これは実際に自社広告がその商品ページに出て、クリックされたという記録です。注文が出ているASINは、マニュアルの商品ターゲティングに移す最有力候補です。

2. 自社の商品ページに出ている競合。 自社ページを開いて、「この商品に関連する商品」「よく一緒に購入されている商品」に並んでいるASINを控えます。

3. 主要キーワードの検索結果の上位。 自社が狙っている語で検索して、上位に並ぶ商品を控えます。

集めたら、上の「狙う相手の条件」でふるいにかけます。

カテゴリー指定は絞り込みとセットで

カテゴリー指定は露出が一気に広がるぶん、そのままだと関係のない商品ページにも出ます。必ず絞り込みを併用してください。

使える絞り込みは、ブランド・価格帯・星評価・配送区分などです。たとえば「このカテゴリーで、星3.5未満、価格が自社より高い商品」に絞れば、自社が有利な土俵だけに出せます。

絞り込みなしのカテゴリー指定は、調査目的で短期間だけ回すのは有効です。どのASINに出たかが検索用語レポートに残るので、そこから当たりを拾ってマニュアル指定に移します。

見る数字と判断

キーワード広告と見る場所は同じですが、意味の取り方が少し変わります。

クリック率が低い。 並んだときに選ばれていません。相手の選定が悪いか、自社のメイン画像・価格・レビューで負けています。相手を変えるのが先です。

クリックはあるが買われない。 商品ページの問題か、そもそも比較して負けています。強すぎる相手を狙っていないか見直します。

ACOSが高い。 入札を下げるか、そのASINを止めます。商品ターゲティングは1ASINずつ止められるので、悪いものだけ外せます。

注意: 相手の商品ページに出す広告は、相手からも同じことをされます。自社ページの守りを固めていないうちに攻めだけ強めると、取られる側になります。守り → 攻めの順で組むのが安全です。

まとめ

  • 商品ターゲティングは「言葉で探している人」ではなく「別の商品を見ている人」に出す広告
  • キーワード広告とは別キャンペーンで作る
  • 最初にやるのは守り。自社ページに自社の関連商品を出して離脱先を囲う。入札は低めでよい
  • 攻めは「自社が数字で勝っている点がある相手」「星が自社より低い相手」「価格帯が近い相手」に限る
  • 狙うASINは、検索用語レポートに出たASIN・自社ページの関連商品・主要KWの上位から集める
  • カテゴリー指定は必ず絞り込みとセット。絞り込みなしは調査用に短期だけ
  • 1ASINずつ止められるので、悪いものから外していく
  • 守りを固めてから攻める

キーワードで取り切れていない層に届く手段です。ただし相手選びがすべてなので、集めて、ふるいにかけてから設定してください。