色違いを3色出したい。サイズが4種類ある。容量違いで2本ある。

このとき、1つの商品ページにまとめて選択させるのか、それぞれ別の商品ページとして出すのか。最初に決めておかないと、後から変えるのに手間がかかります。

どちらが正解かは商品によって変わります。ただ、判断するときに見る場所はだいたい決まっています。

まとめたときに何が起きるか

バリエーション(親子)登録の設計としてまとめると、お客様は1つのページの中で色やサイズを選ぶ形になります。

まとめることで起きる変化は主に3つです。

レビューが1か所に集まる

親商品にぶら下がる子商品のレビューは、多くの場合まとめて表示されます。3色に分散していたレビューが1つのページに集まるため、レビュー件数が積み上がりやすくなります。立ち上げ直後で件数が少ないうちは、この差が大きく効きます。

広告と流入が1か所に集中する

ページが1つなので、広告費も検索での評価も分散しません。管理する対象が減るぶん、運用の手間も軽くなります。

在庫切れの影響が広がる

一方で、売れ筋の1色が在庫切れになると、ページ全体の見え方に影響することがあります。選べない選択肢が並んでいる状態は、購入をためらわせます。

分けたときに何が起きるか

別々のASINにすると、それぞれが独立した商品ページになります。

キーワードを別々に狙える

商品名の書き方も箇条書きも別々に書けるので、それぞれ違う検索語に寄せられます。「同じ商品の色違い」ではなく「別の用途の商品」に近いものなら、こちらのほうが素直です。

価格を別々に設計できる

原価が違う、サイズが違って送料構造が違う、という場合に、無理なく別の価格をつけられます。まとめていると、同じページ内で価格差が大きいことに違和感を持たれることがあります。

レビューと広告が分散する

そのぶん、レビューは分かれ、広告予算も分かれます。商品数が増えるほど、点検する対象も増えます。

判断するときに見る4つの軸

迷ったら、次の4つで自分の商品を当てはめてみてください。

見るところまとめる方が向く分ける方が向く
お客様の選び方買う前に色やサイズを比べたい最初から目的の商品が決まっている
検索されるキーワードどの種類もほぼ同じ言葉で探される種類ごとに違う言葉で探される
価格の差種類間でほとんど同じ種類によって大きく違う
在庫の動き方どの種類も同じくらい動く特定の種類だけ極端に動く

一番効くのは、お客様がどう探して、どう選ぶかです。「赤か青か迷ってから決める」商品はまとめたほうが親切ですし、「最初から28cmを探している」商品は分けても不便になりません。

社内の管理しやすさから決めたくなりますが、判断の起点はお客様側に置いたほうが後で困りません。

数字で当たりをつける

感覚で決めきれないときは、仮の数字を置いて比べると答えが出やすくなります。ここでは計算のしかたを示すための例なので、数値は自社の実数に置き換えてください。

レビューの集まり方で比べる。 仮に3色を展開していて、月の販売数が合計90個、レビューが付く割合を1%とします。まとめれば1ページに月0.9件、分ければ1ページあたり月0.3件です。レビュー10件に到達するまでの時間が、まとめれば約11か月、分ければ約33か月という差になります。立ち上げ直後で件数が武器にならない段階では、この差は無視できません。レビューを増やす方法と低評価への対応と合わせて考えてください。

在庫切れのリスクで比べる。 同じ3色で、1色だけが販売数の7割を占めているとします。この主力色を切らすと、まとめている場合はページ全体の見え方が落ちます。分けていれば、影響はその1ページに閉じます。売れ方が偏っているほど、分けるほうがリスクは小さくなります。偏りが分かっているなら、在庫切れを防ぐ発注基準を色ごとに決めておくのが先です。

広告費で比べる。 ページが3つに分かれると、点検も入札も3倍になります。1ページあたり日500円で回すとして、まとめれば日500円、分ければ日1,500円が最低ラインです。運用に割ける時間と予算から見て回らないなら、まとめて始めて、売れ方が分かってから分けるという順番でも遅くありません。

よく迷う3つのケース

色違いだけれど、価格が大きく違う

同じ形で素材が違い、価格が2倍離れているようなケースです。この場合は分けるほうが扱いやすいことが多いです。同一ページ内の価格差は、安いほうへの誘導になりやすく、高いほうの魅力が伝わりにくくなります。

単品と、まとめ買い用のセット

単品とセットを同じページにまとめるかどうかは、意見が分かれるところです。まとめると単価の安いセットに流れやすく、分けると単品ページからセットの存在に気づいてもらいにくくなります。まずは分けて、単品ページの中でセットの存在を案内する形から始めて、数字を見て考え直すのが現実的です。

用途が違うが見た目は同じ

たとえば業務用と家庭用のように、見た目は近くても買う人が違う場合です。検索される言葉が変わるので、分けたほうが噛み合います。

途中で切り替えるときの手順

すでに出している商品の構成を変えるのは、新規登録より慎重に進めます。レビューや検索での積み上げが絡むためです。

  1. 現状を記録する。対象ASINの一覧、現在の商品名・画像・価格、直近の販売数とレビュー件数を控えます
  2. 影響が小さいものから試す。主力ではない商品で先に一度やってみて、手順と所要時間を把握します
  3. 在庫が少ない時期を選ぶ。構成変更中は表示が不安定になることがあります。繁忙期は避けます
  4. 変更後の反映を数日追う。ページの表示、レビューの引き継がれ方、検索での出方を確認します
  5. 数字を比較する。切り替え前後で、セッション数と購入率がどう動いたかを見ます

なお、バリエーションの結合や分離は、扱い方や必要な項目がカテゴリーによって異なります。着手前に、自分のカテゴリーでの要件を公式の案内で確認してください。ここを飛ばすと、途中で止まって中途半端な状態のまま数日置くことになります。

レビューが引き継がれるかどうかは、構成の変え方によって結果が変わります。引き継がれない前提で判断して、引き継がれたら良かった、くらいの構えでいるほうが安全です。

切り替える前の確認表

手順1の「現状を記録する」で控える項目を、表にしておくと漏れません。1ASINにつき1行で埋めます。

控える項目中身使う場面
ASINと親子の関係対象の全ASIN、今の親子のつながり切り替え後に構成が意図どおりか照合する
商品名・画像・価格画面の写しと登録内容表示が崩れたときに元へ戻す
直近4週の販売数とセッション数週ごとの数字切り替え前後の比較の基準にする
レビュー件数と星の平均ASINごとの件数引き継がれたかを確かめる
主要な検索語での表示位置3〜5語ほどの検索結果での位置検索での出方が戻ったかを見る
広告の設定対象ASINを含むキャンペーンと入札子ASINが変わった後の広告の付け替え

最後の広告の設定は見落とされがちです。分割や結合でASINが変わると、広告の対象から外れたまま配信が止まっていることがあります。切り替え後の数日は、広告の配信状況とキャンペーン構造も合わせて確認してください。

よくある失敗

切り替えでつまずくのは、次のような場面です。

  • 主力から先に手を付ける。 手順が分からないまま主力で試すと、止まったときの売上の影響が大きくなります。まず主力以外で一度通します
  • 比較の基準を取っていない。 切り替え前の数字を控えていないと、落ちたのか元からその水準だったのかが分かりません。最低でも直近4週分を控えます
  • 在庫が多い時期に動かす。 表示が不安定な数日間に在庫が多いと、保管の負担と売り逃しが重なります。入荷直後は避けます
  • 1回で全部を変える。 構成と同時に商品名や価格まで変えると、何が効いたのか分からなくなります。構成の変更だけを先に行い、ほかの変更は数字が落ち着いてからにします

判断の目安として、仮に切り替え後2週間たってもセッション数が切り替え前の8割に戻らない場合は、構成を戻すか、商品名と検索語の設定を見直す、という線を先に決めておくと迷いません(8割という線は例です。自社の売れ方に合わせて決めてください)。

よくある質問

後からまとめると、売れている商品の順位は下がりますか。 下がることがあります。構成を変えた直後は表示が不安定になり、検索での出方も一度崩れます。主力商品を含む変更は、繁忙期を外し、在庫が薄い時期に行ってください。数日で戻らない場合に備えて、変更前の商品名・画像・価格を控えておくと復旧が早くなります。

色違いは何色までまとめてよいですか。 上限を決めるより、選択肢が並んだときに選びやすいかで判断します。目安として、画面に一覧で収まらないほど選択肢が増えたら分割を検討します。売れていない色を親から外すだけでも、選びやすさは上がります。

単品とセットを同じページにまとめると規約違反になりますか。 内容量の違いはバリエーションとして扱えるカテゴリーもあり、扱いはカテゴリーごとに変わります。要件は自分のカテゴリーの案内で確認してください。規約の可否とは別に、まとめると単価の安いほうへ流れやすいという売り方の問題があるので、まず分けて様子を見る形をおすすめします。

分けた後、どの商品を残すかはどう決めればよいですか。 分けた各ASINのセッション数・購入率・1個あたりの利益を、少なくとも4週分並べて比べます。セッションも購入も少なく利益も薄い商品は、親にまとめ直すか、販売の終了を検討します。終了の判断の基準は撤退の判断基準にまとめています。

まとめ

  • 判断の起点は「お客様がどう探して、どう選ぶか」に置く。社内の管理しやすさから決めない
  • まとめるとレビューと広告が集まる。立ち上げ直後ほど効きやすい
  • 分けるとキーワードと価格を別々に設計できる。種類ごとに探され方が違うなら分ける
  • 見る軸は4つ。選び方・キーワード・価格差・在庫の動き方
  • 価格差が大きい色違いは分けるほうが扱いやすい。単品とセットはまず分けて様子を見る
  • 途中で切り替えるなら、確認表で記録を取り、主力以外で試し、繁忙期と入荷直後を避け、前後の数字を比較する
  • 切り替え後は広告の対象から外れていないかを確認し、戻す基準を先に決めておく
  • バリエーションの要件はカテゴリーで変わるので、着手前に公式の案内で確認する

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