在庫を仕入れたあとで「このカテゴリーは出品に承認が必要だった」「販売に届出が要る商品だった」と分かると、在庫がそのまま寝てしまいます。Amazon出品規制の確認は、発注の前にやる作業です。

確認すべきことは大きく2つに分かれます。Amazonが独自に設けている出品の制限と、法令で決まっている許認可や表示の義務です。この2つは別物なので、片方だけ見て安心しないことが大切です。

この記事では、販売前に確認する項目を順番に並べ、どこで何を調べるかを書きます。出品全体の準備の流れはAmazon出品の準備リストにまとめています。

Amazon出品規制は2種類ある

最初に、2つの違いを整理します。

種類決めているのは例確認場所
Amazonの出品制限Amazon承認が必要なカテゴリー、ブランドの出品制限、危険物の扱いセラーセントラルの出品制限の確認画面・ヘルプ
法令上の許認可・表示国の法律販売の許可・届出、成分や素材の表示、電気用品の適合所管する省庁や自治体の案内

Amazonで出品できても、法令上の許可を持っていなければ販売はできません。反対に、法令上は問題なくても、Amazonの承認がなければ出品できないこともあります。両方を別々に確認するのが基本です。

手順1:Amazonの出品制限を確認する

セラーセントラルで、出品したい商品を検索すると、出品に承認が必要かどうかが表示されます。まだ商品ページがない新商品の場合は、出品予定のカテゴリーの出品要件をヘルプで確認します。

確認すること。

  1. カテゴリーの承認が要るか。 食品、化粧品、医薬部外品、一部の家電などは、出品前に申請が必要な場合があります
  2. ブランドの出品制限がないか。 既存ブランドの商品を扱う場合、ブランド側の許可が求められることがあります
  3. 危険物に当たらないか。 電池、スプレー、可燃性の液体などは、FBAで扱う前に安全データシートなどの提出を求められることがあります
  4. FBAで扱えない商品に当たらないか。 温度管理が必要なものなど、FBAの対象外の商品があります

承認の申請には、請求書や商品の資料が求められる場合があります。申請から結果が出るまでの日数も見込んでおきます。

申請でつまずきやすい点

  • 請求書の名義や記載が要件に合わない。 仕入れ先の情報、自社の名義、商品名、数量などの記載を求められることがあります。見積書では足りない場合もあるので、要件を読んでから仕入れ先に依頼します
  • 商品画像やパッケージの写真が要る。 生産前だと用意できないことがあります。試作品の段階で撮影しておくと申請が早く進みます
  • 一度で通らない。 差し戻しの理由を読み、足りない資料を足して再申請します。発売日から逆算して、再申請の時間も見込んでおくと慌てずに済みます

手順2:法令上の許認可を確認する

商品の種類によって、販売に許可や届出が要るものがあります。代表的な分野を挙げます。

分野確認の観点相談先の例
食品・飲料製造・輸入・販売の許可や届出、表示の基準保健所、食品表示の所管窓口
化粧品・医薬部外品製造販売の許可、効能の表現の範囲都道府県の薬務担当
電気製品電気用品の安全基準への適合と表示経済産業省の案内
無線を使う製品電波法の技術基準への適合総務省の案内
子ども向け製品安全基準や対象年齢の表示所管省庁の案内
中古品古物の許可管轄の警察署

ここに挙げたのは一例です。自社の商品がどの法律の対象になるかは、所管の窓口で確認するのが確かです。 輸入品の場合、海外で販売されていても日本の基準を満たしているとは限りません。仕入れ先に適合を示す書類があるかを、発注前に確認します。

手順3:表示と商品ページの表現を確認する

許可があっても、表示や商品ページの書き方で問題になることがあります。

  • 商品本体やパッケージの表示。 素材、原産国、成分、注意書きなど、法令で決まった表示が入っているか
  • 効能・効果の表現。 化粧品や健康関連の商品で、認められた範囲を超える表現を使っていないか
  • 誇大な表現。 根拠のない最上級表現や、実際より優れているように見せる書き方をしていないか

商品ページの表現は、タイトル・箇条書き・画像・A+のすべてが対象です。画像に入れた文字も表現の一部として見られます。書き方の基本はAmazonの箇条書き5行の設計も参考にしてください。

確認漏れで起きること

確認を後回しにしたときに起きる典型的な例です。

  • 在庫を送ったあとで承認が必要と分かる。 承認が下りるまで出品できず、その間も保管料がかかる
  • 出品後に書類の提出を求められる。 提出できなければ出品が止まる
  • 表示の不備でパッケージを作り直す。 生産済みの在庫にシールを貼るなどの手間と費用が出る

仮に、着地原価1,500円の商品を500個仕入れたあとで承認待ちになれば、75万円分の在庫が売れないまま倉庫に残ります。承認に1か月かかれば、その間の保管料と資金の拘束がそのまま負担になります。

どれも、発注前の数時間の確認で防げたものです。出品が止まった場合の影響は大きく、販売が止まるだけでなく、検索での露出も落ちます。

確認結果を記録する表

確認したことは、商品ごとに記録しておきます。規制や要件は改定されることがあるので、いつ・何を根拠に確認したかが後で大事になります。

項目記入例
商品名・SKU(自社の商品名)
Amazonの承認要/不要、申請日、結果
危険物の該当該当なし/書類提出済み
法令上の許認可対象の法律、許可・届出の有無
表示の確認パッケージの表示項目を確認した日
根拠確認した窓口・ヘルプの名称
次に見直す時期半年後など

新しい商品を検討するたびにこの表を埋めれば、確認漏れが減ります。商品選びの段階で規制の重い分野を避けるかどうかを決めたい場合は、最初の1商品の選び方も合わせてどうぞ。

よくある質問

出品規制の確認は、仕入れ先を決めたあとでも間に合いますか。 発注の前なら間に合います。ただし、承認に書類が要る場合、仕入れ先から請求書や適合を示す資料をもらう必要があるので、仕入れ先の選定と並行して確認しておくと進めやすくなります。

海外で普通に売られている商品なら、日本でも問題ありませんか。 そうとは限りません。電気製品や化粧品、食品などは、日本の基準に沿った適合や表示が求められます。海外の認証だけでは足りない場合があるので、所管の窓口の案内で確認してください。

確認した内容は一度で終わりですか。 いいえ。Amazonの出品要件も法令も改定されることがあります。確認した日と根拠を記録し、半年に一度など時期を決めて見直すと安心です。

判断に迷う商品は、どこに相談すればよいですか。 法令の対象になるかどうかは、その法律を所管する省庁や自治体の窓口が確認先です。Amazonの出品要件については、セラーセントラルのヘルプとサポートへの問い合わせで確認します。窓口ごとに見ている範囲が違うので、片方の回答だけで判断しないようにします。

バリエーションを増やすときも確認が要りますか。 要ります。色違いやサイズ違いでも、素材や電池の有無が変われば、表示や危険物の扱いが変わることがあります。新しい子商品を足すときは、記録表に1行足して同じ項目を確認します。

まとめ

  • Amazon出品規制の確認は、仕入れと発注の前にやる
  • Amazonの出品制限と、法令上の許認可・表示は別々に確認する
  • 承認に書類が要る場合があるので、仕入れ先の選定と並行して進める
  • 商品ページの表現も、画像の文字まで含めて確認の対象になる
  • 確認した日と根拠を記録し、定期的に見直す

新しい商品の立ち上げを、規制の確認から出品・広告まで通して相談したい場合は、Amazonコンサルティングの内容をご覧いただくか、お問い合わせからご連絡ください。