セラーセントラルを開くと、出品情報の品質について「改善できる項目があります」という案内が出ている。開いてみると、SKUごとに足りない項目がずらりと並んでいて、どこから手を付ければよいか分からない。忙しい時期ほど後回しになりやすい画面です。

Amazon 出品情報 品質のダッシュボードは、商品ページの情報の抜けや不備をAmazon側が洗い出してくれる画面です。抜けている項目の中には、検索結果の絞り込みに使われるものや、出品停止につながるものも含まれます。逆に、埋めても売上にほとんど影響しない項目もあります。全部を一度に埋めようとすると続きません。

この記事では、ダッシュボードの読み方、足りない項目を売上に効く順に並べる基準、埋めた後の確かめ方を書きます。画面の名称や配置は時期によって変わることがあるので、見当たらない場合はセラーセントラルのヘルプで「出品情報の品質」を検索して最新の場所を確認してください。

品質ダッシュボードで何が分かるか

ダッシュボードには、出品中のSKUについて、Amazonが「足りない」「直したほうがよい」と判断した項目が一覧で出ます。中身は大きく3種類に分かれます。

種類内容の例放っておくと
必須項目の不備安全性に関わる情報、法令で求められる表示、画像の要件違反出品停止や検索からの除外につながることがある
検索・絞り込みに使われる項目サイズ、色、素材、対象年齢などの属性絞り込み検索で表示されず、機会を逃す
推奨項目補足の説明、追加の属性、画像の枚数直接の損は小さいが、ページの説得力が弱いまま

一覧の見出しや並び順は画面によって違いますが、まず「出品停止や抑制に関わるもの」と「それ以外」を分けて読むのが基本です。前者は売上がゼロになるリスク、後者は売上を少しずつ取りこぼしているリスクです。急ぎ度がまったく違います。

足りない項目を見つける手順

ダッシュボードを開いたら、次の順で整理します。

  1. 出品停止・抑制・検索から除外されているSKUがないかを最初に確認する。該当があれば、他の作業を止めてこれを先に直す
  2. 残りの項目を、SKUごとではなく「項目ごと」に並べ替える。同じ属性が多くのSKUで抜けていることがよくある
  3. 項目ごとに、検索・絞り込みに使われるものかどうかを判定する
  4. 売上の大きいSKUから順に、検索・絞り込みに使われる項目を埋める
  5. 推奨項目は、売上上位のSKUだけを対象に、時間のあるときに埋める

2番の並べ替えが効率を大きく変えます。例えば「素材」の項目が20SKUで抜けているなら、20回ページを開くより、一括の出品ファイルでまとめて埋めたほうが早く、表記の揺れも防げます。

出品停止や抑制の直し方は出品抑制で検索に出ないときの直し方に手順を書いています。

どの項目から埋めるか:売上に効く順の決め方

推奨項目まで含めると、埋める候補は数百に及ぶことがあります。優先順位は次の表の上から決めます。

優先項目の種類理由
1出品停止・抑制に関わる項目売上がゼロになるため、他のすべてより先
2絞り込み検索に使われる属性(サイズ・色・素材・対象など)絞り込んだ買い手に表示されなくなるため
3買い手が比較に使う仕様(容量・重量・寸法・個数)比較表や商品詳細で空欄が目立ち、転換率を下げる
4検索キーワード欄(バックエンド)商品名や箇条書きに入らない言い回しを拾うため
5その他の推奨項目影響が小さいので、売上上位のSKUに限って埋める

2番の属性は、自分の商品カテゴリーで買い手がどの絞り込みを使うかを確かめると判断が速くなります。検索結果の左側(スマートフォンでは絞り込みボタンの中)に出る項目が、そのカテゴリーで使われている属性です。自社商品の検索結果で絞り込みをかけてみて、自社の商品が消えるなら、その属性が抜けています。属性欄の埋め方は商品仕様(属性)欄の埋め方で詳しく扱っています。

4番の検索キーワード欄は、ダッシュボードに出ないこともあります。書き方の注意は検索キーワード欄(バックエンド)の書き方を参照してください。

売上の大きいSKUから着手する理由

同じ項目を埋める作業でも、月に100個売れるSKUと月に2個のSKUでは、効果の大きさが違います。仮に絞り込みで表示されないことで1%の注文を取りこぼしているとすると、月100個のSKUでは月1個、月2個のSKUでは0.02個です。作業時間が同じなら、売上上位から埋めるほうが合理的です。

ビジネスレポートでSKU別の売上を出し、上位20%のSKUに絞って先に終わらせる。残りは一括ファイルでまとめて埋める。この2段階にすると、少ない時間で効果の大半を取れます。

埋めるときの注意点

値の表記を揃える。 同じ「綿100%」でも、SKUごとに「コットン100%」「綿100%」と揺れていると、絞り込みで同じ値として扱われないことがあります。項目ごとに使う表記を決めてから入力します。

分からない値を推測で埋めない。 素材や寸法を推測で入れると、届いた商品と違うという返品やクレームの原因になります。仕入れ先の仕様書で確かめられない項目は、確かめてから埋めます。

選択式の項目は選択肢の中から選ぶ。 自由記述ができる欄でも、選択肢がある項目は選択肢の値を使ったほうが絞り込みに乗りやすくなります。

埋めた日を記録する。 後で効果を確かめるために、どのSKUのどの項目をいつ埋めたかを残します。

埋めた後の確かめ方

項目を埋めたら、反映と効果の2段階で確かめます。

確かめること方法目安の時期
反映されたか商品ページの表示と、ダッシュボードから項目が消えたかを見る数時間〜数日
絞り込みに乗ったか自社商品の検索結果で該当の絞り込みをかけ、表示されるかを見る反映の後
効果が出たかビジネスレポートでセッションと注文を、埋める前の4週間と比べる4週間後

反映されない場合は、別の出品者や別の情報源の値が優先されている可能性があります。この場合はセラーセントラルからカタログの修正を依頼します。反映の遅れや優先の問題は、画像の反映でも同じ考え方で確かめられます。

効果の確認は、他の変更と重ならないように気を付けます。同じ週に価格や広告も変えると、何が効いたか分かりません。商品ページの点検を習慣にしたい場合は、出品ページの点検リストを月に一度回すと抜けが溜まりにくくなります。

よくある質問

ダッシュボードの項目をすべて埋めないと検索順位は上がりませんか。 すべてを埋める必要はありません。検索順位には売上の実績や転換率など他の要素も強く効きます。優先すべきなのは、出品停止に関わる項目と、絞り込み検索に使われる属性です。推奨項目は売上上位のSKUに限って埋めれば十分なことが多いです。

埋めたはずの項目が、しばらくするとまた空欄になります。 他の出品者やAmazon側の情報が優先され、上書きされている可能性があります。ブランド登録をしている場合は、ブランド所有者としての情報が優先されやすくなります。繰り返す場合はセラーセントラルからテクニカルサポートに問い合わせ、上書きの原因を確かめてください。

SKUが多くて手が回りません。どこまで自分でやるべきですか。 売上上位のSKUの、出品停止に関わる項目と絞り込み属性までは自社で確かめることをおすすめします。商品の仕様を一番正確に知っているのは自社だからです。一括ファイルでの入力作業そのものは外部に任せても構いませんが、値の元になる仕様表は自社で用意してください。

まとめ

  • Amazon 出品情報 品質のダッシュボードは、商品ページの抜けや不備を一覧で教えてくれる画面
  • 最初に出品停止・抑制に関わる項目を確かめ、あれば最優先で直す
  • 残りはSKUごとではなく項目ごとに並べ、一括ファイルでまとめて埋める
  • 優先は、絞り込み検索の属性、比較に使う仕様、検索キーワード欄、推奨項目の順
  • 売上上位20%のSKUから着手し、表記を揃え、推測で埋めない
  • 埋めた後は反映・絞り込み・4週間後の効果の3段階で確かめる

まずは今日、ダッシュボードで出品停止に関わる項目がゼロかどうかだけ確認してください。商品ページの改善を継続的に回す体制づくりは、Amazon運用代行の内容でも紹介しています。