ある朝、主力商品のページが「出品停止」になっていて、売上が止まった。原因を調べようにも、何が引っかかったのか分からない。Amazonで販売を続けていると、こうした場面に出くわすことがあります。
出品停止には、1つの商品だけが止まるものと、アカウント全体の販売が止まるものがあります。どちらも、原因の多くは出品前の確認不足か、普段の点検の抜けから生まれます。つまり、止まってから対処するより、止まらないように備えておくほうが、失う売上も手間もずっと小さく済みます。
この記事では、Amazon 出品停止 対策として、止まる原因の分け方、出品前と毎週の点検でやること、通知が来たときの動き方を順にまとめます。規約や審査の運用は変わることがあるので、セラーセントラルの最新の案内で確認しながら読んでください。
Amazonで出品停止になる原因を5つに分ける
出品停止の原因は、大きく次の5つに分けられます。どれに当たるかで、直す場所が変わります。
| 原因の分類 | 起きやすい例 | 主に止まる範囲 | 予防の要点 |
|---|---|---|---|
| 1. 規制・許認可 | 届出や許可が要る商品を、書類なしで出品した | 商品単位 | 出品前に規制と表示義務を確認する |
| 2. 商品ページの表現 | 効果をうたう表現、根拠のない比較、禁止された語 | 商品単位 | 書く前に表現の線引きを決めておく |
| 3. 知的財産 | 他社のブランド名・画像・デザインに触れる | 商品単位からアカウントまで | 自社で権利を持つ素材だけを使う |
| 4. 購入者からの申し立て | 「偽物ではないか」「説明と違う」「危険だった」 | 商品単位 | 説明と実物を合わせ、仕入れの記録を残す |
| 5. アカウントの指標 | 注文不良率やキャンセル率が目標を外れる | アカウント全体 | 健全性の指標を週1回見る |
1〜4は個々の商品の問題として始まることが多いですが、同じ種類の違反が繰り返されると、アカウント全体の評価に響きます。5はアカウント全体の運用の問題です。指標の見方はアカウント健全性の見方と毎週の点検にまとめています。
出品前にやっておくこと
出品停止のうち、規制・表現・知的財産の3つは、出品する前の確認でかなりの部分を防げます。新しい商品を出すたびに、次の順で確認します。
- カテゴリーの規制を確認する。 出品に承認が要るカテゴリーか、届出や許可が要る商品かを見ます。手順は出品規制の確認手順のとおりです
- 表示義務を確認する。 法令で表示が求められる項目(成分・原産国・使用上の注意など)が商品ページと実物の両方に入っているかを見ます
- 商品ページの表現を点検する。 効果をうたう表現、比較の根拠が示せない表現、Amazonで使えない語が入っていないかを、公開前に別の人の目で読みます
- 画像と文章の権利を確認する。 自社で撮った写真か、使用の許可を得た素材かを一覧にします。他社のブランド名を検索語として商品名や説明に入れないこと
- 仕入れの記録を保管する。 仕入れ先・数量・日付が分かる書類を、商品ごとに取り出せる場所に置きます。真贋を問われたときの説明材料になります
この5つを出品のたびに毎回やるのは手間に見えますが、1商品あたり30分ほどです。止まってから原因を調べ、書類をそろえ、再開を申請する手間と比べれば、ずっと小さく済みます。
毎週の点検でやること
出品した後も、商品ページは動きます。他の出品者による書き換えや、購入者からの申し立てで、自分の知らないうちに状態が変わることがあります。毎週の点検で見るのは次の4つです。
- アカウント健全性の画面:新しい違反の通知、注文不良率の変化
- 在庫の一覧の状態欄:「出品停止」「保留」などの表示が付いた商品がないか
- 主力商品のページの表示:商品名・画像・説明が自社の登録内容と一致しているか。書き換えへの対処は商品情報を勝手に書き換えられたときの対処
- 購入者からの問い合わせとレビュー:「偽物」「説明と違う」「危ない」といった言葉が続いていないか
特に4つ目は見落とされがちです。申し立てに発展する前に、問い合わせやレビューに同じ不満が繰り返し出ていることが多いからです。同じ不満が2件続いたら、商品ページと実物のずれを疑います。
通知が来たときの動き方
停止の通知や警告が届いたときは、すぐに商品を消したり、内容を確かめずに書き換えたりしないことが大切です。次の順で進めます。
- 通知の内容を控える。 対象のASIN、違反の種類、通知の日付、求められている対応を記録します
- 原因を5つの分類のどれかに当てはめる。 分類が決まれば、直す場所が決まります
- 直す。 表現なら商品ページを、規制なら書類を、知的財産なら素材を差し替えます。直す前の状態は画面の写しで残しておきます
- 改善の計画を書く。 「何が原因だったか」「何を直したか」「再発を防ぐために何を決めたか」の3点を、具体的に短く書きます
- 再開の申請をして、結果を記録する。 申請した日と内容、返ってきた結果を残します
改善の計画は、「今後気をつけます」では通りにくいのが実情です。「出品前に表現の点検を2人で行う」「仕入れの書類を商品ごとに保管する」のように、仕組みとして何を変えたかを書きます。普段から点検の記録があれば、そのまま根拠として使えます。
記録を残しておくと止まったときに速い
出品停止から早く戻れるかどうかは、止まる前にどれだけ記録が残っているかで大きく変わります。最低限、次の記録を商品ごとにまとめておきます。
| 記録 | 中身 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 仕入れの記録 | 仕入れ先・数量・日付が分かる書類 | 真贋を問われたとき |
| 規制・表示の確認記録 | 確認した日、確認した項目、根拠の書類 | 規制や表示の指摘を受けたとき |
| 素材の権利の一覧 | 画像・文章ごとの出どころと使用の許可 | 知的財産の申し立てを受けたとき |
| 商品ページの変更履歴 | いつ・誰が・何を変えたか | 表現の指摘や書き換えを受けたとき |
| 点検の記録 | 週ごとの指標と対応メモ | 改善の計画を書くとき |
記録は担当者の手元ではなく、共有の場所に置きます。担当が替わっても、止まったその日に必要な書類を取り出せる状態が目標です。
よくある質問
出品停止になったら、新しいASINで出し直せばよいですか。 すすめません。原因を直さないまま出し直すと、同じ理由でまた止まるうえ、規約を避ける行為と受け取られるおそれがあります。まず通知の内容を確認し、原因を直して再開を申請するのが先です。新しく出し直すのは、原因が解消したうえで、商品の構成そのものを変える理由があるときに限ります。
他社から知的財産の申し立てを受けました。どうすればよいですか。 申し立ての内容と、対象になった画像や文章を確認してください。自社で権利を持つ素材であれば、その根拠をそろえます。他社の素材や名称を使っていた場合は、すぐに差し替えます。判断が難しい場合は、通知の文面を控えたうえで専門家に相談してから動いてください。
FBAで出していれば出品停止にはなりにくいですか。 配送に関わる指標は悪化しにくくなりますが、規制・表現・知的財産・購入者からの申し立ては、FBAでも同じように対象になります。発送をAmazonに任せていても、商品ページの中身と仕入れの記録は自社の責任で管理する必要があります。
まとめ
- Amazon 出品停止 対策は、止まってからより止まる前の備えのほうが小さな手間で済む
- 原因は5つに分ける。規制・表現・知的財産・購入者の申し立て・アカウントの指標
- 出品前に規制・表示義務・表現・権利・仕入れの記録の5つを確認する
- 毎週、健全性の画面・在庫の状態欄・主力ページの表示・問い合わせとレビューを見る
- 通知が来たら、控える→分類する→直す→改善の計画→申請と記録の順で進める
- 仕入れ・確認・権利・変更履歴・点検の記録を、共有の場所に商品ごとに残す
自社の商品ページや運用にどこまで危うい所があるかを確かめたい場合は、無料の運用診断をご利用ください。出品前の確認や毎週の点検を含めて任せたい場合は、Amazon運用代行の内容を見たうえでお問い合わせからご相談ください。
