商品レビューの星は気にしているのに、ストア評価はほとんど見ていない。そういう出品者は少なくありません。ところが、カートボックスを複数の出品者で争う商品や、自己配送の注文がある商品では、ストア評価が売上に直接かかわってきます。

Amazon ストア評価は、商品そのものではなく、出品者としての対応(発送・梱包・連絡)に対して購入者が付ける評価です。低評価の多くは、商品の良し悪しではなく、発送の遅れや問い合わせへの返事の遅さといった運用から生まれます。つまり、運用の決まりごとを作れば防げる部分が大きいということです。

この記事では、ストア評価と商品レビューの違い、低評価が付く原因の分け方、発送と問い合わせの決まりごと、毎週の点検項目を順にまとめます。評価の仕組みや表示のされ方は変わることがあるので、セラーセントラルの最新の案内で確認しながら読んでください。

Amazonのストア評価と商品レビューの違い

まず、2つの評価の違いを整理します。混同したまま対策を考えると、直す場所を間違えます。

項目ストア評価(出品者の評価)商品レビュー
何に対する評価か出品者の対応(発送・梱包・連絡)商品そのもの
表示される場所出品者のプロフィール、出品者一覧商品ページ
主に影響する場面出品者の比較、アカウントの健全性商品の購入率
直す場所発送・梱包・問い合わせ対応の運用商品・画像・説明文

ストア評価の低評価は、アカウント健全性の指標の1つである注文不良率にも含まれます。注文不良率には、低評価のほかに、購入者がAmazonに対して行う補償の申し立てやチャージバックも含まれます。目標値はセラーセントラルのアカウント健全性の画面に表示されるので、自社の数値と合わせて定期的に確認してください。

低評価が付く原因を3つに分ける

ストア評価の低評価は、内容を読むと次の3つにほぼ分けられます。

  1. 発送・配送:届くのが遅い、追跡番号が動かない、箱がつぶれていた
  2. 連絡・対応:問い合わせへの返事が遅い、返品の手続きが分かりにくい
  3. 商品説明とのずれ:説明と違う物が届いた、付属品が足りない

3つ目は本来なら商品レビューに書かれる内容ですが、購入者は区別せずにストア評価に書くことがあります。この場合は、商品ページの説明を直すことが根本的な対策になります。

なお、FBAの注文では、配送に関する低評価についてAmazon側が対応し、表示のされ方が変わる場合があります。FBAと自己配送で起きやすい低評価が違うので、両方を使っている場合は分けて数えてください。配送方法の選び方はFBAと自己配送の使い分けにまとめています。

発送の決まりごと:遅れと欠品を起こさない

自己配送の注文では、低評価の多くが発送の遅れから生まれます。次の決まりごとを作っておくと、遅れを減らせます。

  • 出荷作業の締め時刻を決める。 「平日14時までの注文は当日出荷」のように決め、設定した出荷までの日数と食い違わないようにします
  • 休業日を事前に設定する。 連休や棚卸しの前には、休暇設定や出荷までの日数の変更を忘れずに行います
  • 追跡番号は出荷当日に登録する。 追跡番号が入らないと、購入者は「本当に送られたのか」と不安になります
  • 在庫数をこまめに合わせる。 他の販路と在庫を共有している場合、売り越しによる注文キャンセルが起きやすくなります

在庫切れによるキャンセルは、アカウント健全性の別の指標にも響きます。発注の基準を決めておくことが、結果としてストア評価を守ることにつながります。考え方は在庫切れを防ぐ発注基準で、出荷までの日数の決め方はリードタイムの考え方で扱っています。

問い合わせの決まりごと:24時間以内に一次返信

購入者からの問い合わせは、返事が遅いだけで低評価につながります。Amazonは購入者からのメッセージへの返信時間も指標として見ています。

社内の決まりごととして、次の3つを置くのがおすすめです。

  1. 24時間以内に一次返信する。 答えがすぐ出ないときも「確認して◯日までにご連絡します」と先に返します。休日も含めて回せる担当を決めておきます
  2. よくある問い合わせは返信の型を用意する。 使い方、返品の手順、配送状況の確認など、同じ質問には同じ品質で答えられるようにします
  3. 同じ問い合わせが続いたら、商品ページに書く。 問い合わせは、ページに足りない情報の目印です。商品Q&Aでの先回りの方法は商品Q&Aの対応にまとめています

返信の文面では、評価の変更を頼んだり、良い評価と引き換えに特典を示したりしないでください。規約に触れるおそれがあります。評価をお願いできる範囲はレビュー依頼でやってよいこと・いけないことで確認できます。

毎週15分で回すストア評価の点検項目

ストア評価は、問題が起きてから見ても手遅れになりがちです。毎週決まった曜日に、次の項目を15分で確認します。

点検項目見る場所動くときの目安(例)
新しく付いたストア評価の内容セラーセントラルの評価の画面星1〜2が1件でも付いたら内容を読む
注文不良率アカウント健全性前週より上がっていたら原因を確認
出荷遅延・キャンセルの件数アカウント健全性1件でもあれば原因を記録
問い合わせの未返信購入者とのメッセージ24時間を超えたものが残っていないか
在庫の残り日数在庫の画面・自社の管理表発注基準を下回った商品がないか

目安の数字は一例です。商品数や注文数に合わせて調整してください。大切なのは、数字を見るだけでなく、低評価の中身を読んで原因を記録することです。原因を3つの分類(発送・連絡・商品説明)で記録しておくと、月末に「どこを直すべきか」がすぐに分かります。

低評価が付いてしまったときは、公開の返信で事実と改善した点を短く伝えます。返信の書き方は低評価への返信の書き方で文例付きで紹介しています。ポリシーに反する内容(商品レビューの内容、不適切な表現、個人情報など)であれば、セラーセントラルの所定の手順で削除を依頼できる場合があります。

よくある質問

ストア評価は売上にどれくらい影響しますか。 商品やカテゴリーによって変わるため、一律には言えません。複数の出品者が同じ商品を扱う場合や、自己配送の注文が多い場合は、出品者の比較やアカウントの健全性を通じて影響しやすくなります。自社の数字で確かめるには、ストア評価の推移と注文数を月ごとに並べて見てください。

FBAだけを使っていれば、ストア評価は気にしなくてよいですか。 配送に関する低評価はAmazon側が対応する場合がありますが、商品説明とのずれや問い合わせへの対応に関する評価は出品者の責任として残ります。FBAでも、問い合わせの返信と商品ページの正確さは点検してください。

ストア評価の件数を増やすにはどうすればよいですか。 規約で認められた方法で、購入者に評価をお願いすることはできます。ただし、良い評価だけを求める書き方や、見返りを示す書き方は認められていません。件数を増やすことより、低評価の原因を減らすほうが先です。

まとめ

  • Amazon ストア評価は、商品ではなく出品者の対応(発送・梱包・連絡)への評価
  • 低評価は注文不良率にも含まれるので、アカウント健全性の画面と合わせて見る
  • 低評価の原因は「発送・連絡・商品説明」の3つに分けて記録する
  • 発送は締め時刻・休業日の設定・追跡番号の当日登録・在庫合わせを決まりごとにする
  • 問い合わせは24時間以内に一次返信し、同じ質問が続いたら商品ページに書く
  • 毎週15分、5つの点検項目を決まった曜日に確認する

まずは今週、直近90日のストア評価を3つの原因に分けて数えてみてください。発送や問い合わせ対応を含めた運用全体を任せたい場合は、Amazon運用代行の内容をご覧ください。