除外キーワードは、広告の無駄を止めるいちばん手軽な操作です。ところが、画面のどこに入れるか、一致の種類をどちらにするかで効き方が大きく変わります。フレーズ一致で広く外しすぎて売れている検索語まで止めてしまった、完全一致で外したつもりが表記ゆれで出続けていた、という相談はよくあります。

この記事は「どう登録するか」に絞ります。どの語を外すかを決めたあと、どこに・どの一致で・どう確かめながら入れるかの手順です。外す語の選び方そのものは除外キーワードの決め方に、数字の線引きと合わせてまとめています。

除外キーワードを登録する前に決める2つのこと

操作に入る前に、次の2つを決めておきます。ここが曖昧なまま入れると、あとで「なぜこの語を外したのか」が誰にも分からなくなります。

  1. 外す理由:関係のない検索語なのか、関係はあるが売れない検索語なのか。前者は迷わず外し、後者は入札を下げる選択肢と比べてから外す
  2. 外す範囲:その語を、このキャンペーン全体で止めたいのか、特定の広告グループでだけ止めたいのか

理由と範囲は、登録と同時に運用の記録(スプレッドシート1枚で十分です)に残します。日付・キャンペーン名・語・一致の種類・理由の5列があれば、後から見直せます。

除外する場所の選び方:キャンペーン単位か広告グループ単位か

スポンサープロダクト広告では、除外キーワードをキャンペーン単位でも広告グループ単位でも登録できます。どちらに入れるかは「その語を止めたい範囲」で決めます。

登録する場所効く範囲向く語の例注意する点
キャンペーン単位キャンペーン内のすべての広告グループ明らかに無関係な語(別の用途・別の商品カテゴリー・「中古」「無料」など)一部の広告グループで売れている語を入れると、そこでも止まる
広告グループ単位その広告グループだけ商品によって売れる・売れないが分かれる語(サイズ違い・色違いなど)広告グループが増えると管理の手間が増える

迷ったときは、広告グループ単位から始めるほうが安全です。止める範囲が狭いので、間違えても影響が小さく済みます。複数の広告グループで同じ語を外すことが続いたら、そこでキャンペーン単位に移します。

キャンペーンの分け方そのものが整理されていないと、除外の範囲も決めにくくなります。広告グループが「商品ごと」なのか「検索語の種類ごと」なのか分からない場合は、先にキャンペーン構造の作り方で分け方を見直してください。

フレーズ一致と完全一致の使い分け

除外キーワードの一致の種類は、除外フレーズ一致と除外完全一致の2つです。通常のキーワードにある「部分一致」は、除外にはありません。

  • 除外完全一致:その検索語と同じ語で検索されたときだけ広告を止める
  • 除外フレーズ一致:その語句を含む検索語をまとめて止める

たとえば「ケース 手帳型」を除外フレーズ一致で入れると、「スマホ ケース 手帳型 おしゃれ」のように、この並びを含む検索語でも止まります。同じ語を除外完全一致で入れた場合は、「ケース 手帳型」そのものの検索でだけ止まります。

使い分けの基準は次のとおりです。

状況使う一致理由
その語を含む検索はどれも商品と関係がない(例:「修理」「中古」「作り方」)除外フレーズ一致派生する語をまとめて止められる
特定の検索語だけ売れていない。似た語は売れている除外完全一致売れている周辺の語を巻き込まない
競合のブランド名など、1語で意味がはっきりしている除外フレーズ一致ブランド名を含む検索をまとめて止められる
クリックは少ないが、関連が高そうで判断がつかない除外しない(入札を下げる)外すとデータが取れなくなる

除外フレーズ一致は効き目が強い分、事故も大きくなります。「用」「セット」「大きい」のような短く一般的な語をフレーズ一致で入れると、売れている検索語までまとめて止まることがあります。フレーズ一致で入れる語は、2語以上の組み合わせか、商品と明らかに無関係な語に限るのが無難です。

オートとマニュアルの間で除外する手順

オート広告で見つかった売れる検索語をマニュアル広告に移したら、オート広告側ではその語を除外します。これをしないと、同じ検索語に対してオートとマニュアルの両方が入札し、どちらの成績か分からなくなるうえ、自社の広告同士で入札額を押し上げることがあります。

手順は次の4つです。

  1. オート広告の検索用語レポートから、注文につながった検索語を選ぶ
  2. マニュアル広告に、その検索語を完全一致のキーワードとして追加する
  3. オート広告の同じ広告グループに、その検索語を除外完全一致で登録する
  4. 2週間後、マニュアル側でその検索語の表示・クリック・注文が出ているかを確認する

ここで除外フレーズ一致を使うと、その語を含む新しい検索語までオート側で拾えなくなります。オート広告の役割は新しい検索語を見つけることなので、オート側の除外は完全一致が基本です。オート広告とマニュアル広告の役割分担はオート広告とマニュアル広告の使い分け、移す語の選び方は広告キーワードの選定手順にまとめています。

また、商品ターゲティング(ASINを狙う広告)で自社の別商品のページに広告が出て、費用だけかかっている場合は、除外キーワードではなく除外商品ターゲティングでそのASINを外します。キーワードとASINでは除外の入れ場所が違う点に注意してください。

件数が多いときのまとめ方

検索語が数百行ある場合、1語ずつ画面から入れると時間がかかり、入れ間違いも増えます。件数が多いときは次の順で進めます。

  1. 検索用語レポートをダウンロードし、表計算ソフトで「外す」「残す」「保留」の列をつける
  2. 「外す」を、キャンペーン単位に入れる語と広告グループ単位に入れる語に分ける
  3. 一致の種類の列を埋める(上の表の基準で)
  4. 広告管理画面の一括操作(バルク操作)用のファイルに転記してアップロードする
  5. アップロード後、画面で数件を抜き出して、場所と一致の種類が意図どおりか確認する

一括操作のファイルは列の形式が決まっているので、最初はダウンロードしたひな形に数行だけ入れて試してから、全件を入れます。いきなり全件を入れて列がずれると、意図しない場所に除外が入ります。

表記ゆれの扱い

日本語の検索語は、全角と半角、スペースの有無、ひらがなとカタカナ、送り仮名などで表記が分かれます。除外完全一致で入れた語が、表記の違う検索語では止まっていないことがあります。

登録後の検索用語レポートで、外したはずの語に似た検索語が出続けていないかを確認し、出ていれば表記違いを追加で入れます。表記ゆれが多い語は、2語以上の組み合わせにして除外フレーズ一致で入れる方法もあります。

登録したあとに確認すること

除外は入れて終わりではありません。登録から2週間を目安に、次の3つを確認します。

確認すること見る場所問題があるときのサイン
外した語が止まっているか検索用語レポート登録日以降も同じ検索語に表示・クリックがある
売れている語まで止めていないかキャンペーン全体の注文数除外前より注文数が目立って減った
費用の無駄が減ったかACOSと広告費広告費が減らず、ACOSも変わらない

注文数が減った場合は、フレーズ一致で入れた語が売れている検索語を巻き込んでいないかを最初に疑います。記録を残しておけば、どの登録が原因か絞り込めます。効果の測り方は広告の効果測定の手順も参考にしてください。

仮に、月の広告費が20万円で、そのうち注文につながらないクリックに3万円使っていたとします。除外でその半分を止められれば、月15,000円、年180,000円の広告費が浮きます。金額は説明用の仮の値ですが、除外の効果は「止めた金額」で記録しておくと、次の見直しの優先順位がつけやすくなります

よくある質問

除外キーワードはどのくらいの頻度で見直せばよいですか。 運用を始めて最初の1〜2か月は週1回、落ち着いてからは2週間に1回が目安です。新しい広告を始めた直後や、商品ページを大きく変えた直後は、検索語の出方が変わるので間隔を短くします。

一度除外した語を戻すことはできますか。 戻せます。除外キーワードの一覧から削除すれば、その語にも再び広告が出ます。ただし戻した直後は表示の回数が安定しないので、1〜2週間は様子を見てから判断してください。戻すかどうか迷う語は、登録時の記録に残した理由を読み返すと判断しやすくなります。

除外キーワードはいくつまで入れてよいですか。 登録できる件数には上限がありますが、実務では件数より中身が問題になります。入れすぎて広告の表示が極端に減っていないか、表示回数の推移を合わせて見てください。上限や仕様は変わることがあるので、広告管理画面の最新の案内で確認します。

まとめ

  • 登録する前に「外す理由」と「外す範囲」を決め、記録に残す
  • 迷ったら広告グループ単位から。複数の広告グループで同じ語を外すならキャンペーン単位に移す
  • 無関係な語は除外フレーズ一致、特定の語だけ止めたいときは除外完全一致
  • 短く一般的な語をフレーズ一致で入れない。売れている語まで止まる
  • オートからマニュアルに移した語は、オート側で除外完全一致にする
  • 件数が多いときは表計算で仕分けてから一括操作。最初は数行で試す
  • 2週間後に、止まったか・売れている語を巻き込んでいないか・無駄が減ったかを確認する

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