Amazonの販売手数料は、売れた金額に対してカテゴリーごとに決まった率がかかる費用です。どの率がかかるかは、商品がどのカテゴリーに登録されているかで決まります。出品した本人が「この商品はキッチン用品だ」と思っていても、Amazon上で別のカテゴリーに入っていれば、そちらの率で引かれます。
この記事は、Amazon 販売手数料 カテゴリーの見方を、自社商品で確かめる手順に絞って書きます。手数料の種類の全体像はAmazon手数料の一覧に、手数料全体を見直す流れは手数料を見直す手順にまとめています。ここでは「いま自社の商品に何%かかっているのか」「それは正しいのか」を数字で確かめるところまで進めます。
なお、カテゴリーごとの料率や最低販売手数料は改定されることがあり、価格帯によって率が変わるカテゴリーもあります。率は覚えず、セラーセントラルの最新の案内と自社の注文明細で確認する前提で読んでください。以下の率はすべて計算の形を示すための仮の値です。
販売手数料はカテゴリーで率が決まる
販売手数料の仕組みを3点に分けます。
- 率はカテゴリーごとに決まっている。同じ1,000円の商品でも、入っているカテゴリーが違えば引かれる額が変わる
- 価格帯で率が変わるカテゴリーがある。一定の金額までと、それを超えた部分で率が違う形がある
- 1件あたりの最低額があるカテゴリーがある。安い商品では、率で計算した額より最低額が上回ることがある
ここで大事なのは、率を決めているのが出品者が選んだつもりのカテゴリーではなく、Amazon側で商品が分類されている先だという点です。新規に商品を作ったときの選択、既存の商品ページに相乗りしたときの元の登録、Amazon側の分類の見直しなど、ずれが生まれる入口はいくつもあります。
自社商品の料率を確かめる手順
手数料表を眺めるより、実際に引かれた金額から逆算するほうが早く正確に分かります。次の順で進めます。
- 主力商品を5〜10個選ぶ。売上の上位から選べば、効いてくる金額の大きいものから確認できます
- 各商品の直近の注文を1件ずつ開く。セラーセントラルのペイメントや注文の詳細で、販売手数料として引かれた金額を見ます
- 販売手数料÷販売価格で率を出す。送料やギフト包装の料金を受け取っている場合、それも手数料の計算対象に含まれることがあるので、計算の元になった金額を明細で確認します
- 想定していた率と並べる。商品を出したときに利益計算で使った率と比べます
- ずれがあった商品だけ、登録カテゴリーを調べる。全部を調べる必要はありません
確認した結果は、次のような表にまとめておくと後の判断が早くなります。
| 商品 | 販売価格 | 引かれた販売手数料 | 実際の率 | 想定の率 | 差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 商品A | 3,000円 | 240円 | 8% | 8% | なし |
| 商品B | 2,500円 | 375円 | 15% | 10% | 5ポイント高い |
| 商品C | 800円 | 想定より高い | 最低額の可能性 | 10% | 最低額を調べる |
表の金額はすべて仮の値です。商品Bのように想定より高い率が出たら、カテゴリーのずれを疑います。商品Cのように安い商品で率が高く出るときは、最低額がかかっている可能性があるので、カテゴリーの案内で最低額の有無を確認してください。
料率の差が利益にどれだけ効くか
率の差は小さく見えても、販売数をかけると大きくなります。仮の条件で計算してみます。
- 販売価格:2,500円
- 想定していた率:10%(1個250円)
- 実際にかかっていた率:15%(1個375円)
- 月の販売数:200個
1個あたり125円の差で、月25,000円、年間で300,000円です。粗利率が20%の商品なら、1個の粗利は500円。そのうち125円が想定外に引かれていたことになり、粗利の4分の1が消えていた計算になります。
この差は、利益計算のシートで想定の率を使い続けている限り表に出てきません。売上は伸びているのに口座に残る金額が合わない、という違和感の原因がここにあることがあります。利益の出し方そのものはFBA手数料と粗利を1商品ずつ出す手順を、自社の数字で試算するなら利益シミュレーターを使ってください。
カテゴリーがずれているときの見分け方
率が想定と違っていたら、次の順で原因を絞ります。
| 確認すること | 見る場所 | ずれの兆候 |
|---|---|---|
| 登録されている分類 | 在庫管理から商品の詳細を開き、商品タイプや分類を見る | 商品の実態と違う分類になっている |
| 商品ページの階層 | 購入者側の商品ページ上部の階層表示 | 想定と別の大分類の下に並んでいる |
| 同じ商品の他の出品 | 相乗りしている場合は元の商品ページ | 元のページの分類がそもそも違う |
| 価格帯 | 販売価格と、そのカテゴリーの率の切り替わりの金額 | 価格改定で別の率の帯に入った |
| 最低額 | カテゴリーの案内の最低販売手数料 | 安い商品で率が高く見える |
よくあるずれの形は3つです。
- 新規登録のときに近いけれど違う分類を選んだ。用途が複数ある商品(たとえば収納にも使えるキッチン雑貨)で起こりやすい
- 相乗りした商品ページの分類がもともと違っていた。自分で作っていないページでは気づきにくい
- 価格を上げ下げしたら率の帯をまたいだ。カテゴリーは正しくても、価格帯で率が変わる場合に起こる
3つ目はカテゴリーの誤りではないので、直す対象ではありません。価格を決めるときに率の切り替わりの金額を意識する、という話になります。
カテゴリー誤りの直し方
分類が商品の実態と違っていると分かったら、次の流れで直します。
- 正しい分類の根拠を用意する。商品の用途・素材・形状を説明できる資料と、同じ種類の商品がどの分類に並んでいるかの例
- 出品者側で変更できる項目か確認する。商品タイプや分類の項目が編集できるなら、在庫管理から修正します
- 編集できなければテクニカルサポートに問い合わせる。対象の商品、現在の分類、正しいと考える分類、その根拠を短く書きます。カテゴリーの変更は出品者だけで完結しないことがあります
- 変更後の注文で率を確認する。直った後の注文明細で、販売手数料の率が変わったかを見ます
- 過去分の扱いを問い合わせる。誤った分類で引かれていた期間の扱いは個別の判断になるので、問い合わせの際に確認します
注意点が2つあります。ひとつは、率を下げる目的だけで実態と違う分類に移さないことです。分類は検索での見つかり方や、出品できる条件にも関わります。実態と違う分類に入れると、検索に出にくくなったり、規約上の問題になったりします。直すのはあくまで「実態に合わせる」方向です。
もうひとつは、分類を変えると商品ページの項目が変わることがある点です。分類ごとに入力できる属性が違うため、変更後に商品ページの表示や属性の入力欄を見直します。
確認を仕組みにする
一度確認しただけでは、価格改定や分類の見直しでまたずれます。次の3つを決めておくと、ずれに早く気づけます。
- 新商品は最初の注文で率を確認する。出した直後の1件で実際の率を出し、利益計算の想定と比べる
- 月に一度、上位商品の率を見る。手順の2〜4だけを繰り返す。慣れれば10分ほどで終わります
- 料率の改定の案内が出たら、利益計算のシートを更新する。シートの率を1か所で管理し、変えれば全商品に反映される形にしておく
よくある質問
販売手数料の率は商品ごとに交渉できますか。 販売手数料は出品者ごとに交渉して決めるものではなく、カテゴリーごとの規定に沿ってかかります。下げる余地があるとすれば、分類が実態と違っている場合にそれを正すことと、率の切り替わりの金額を意識した価格設定です。
FBA手数料もカテゴリーで変わりますか。 FBAの配送代行手数料は主にサイズ区分と重量で決まり、販売手数料とは別の仕組みです。両方を同じ表に並べ、どちらが想定とずれているかを分けて確認してください。サイズ区分の確認はFBA手数料の調べ方にまとめています。
分類を直したら、過去に多く引かれた分は戻ってきますか。 扱いは個別の判断になるため、一律には言えません。テクニカルサポートに分類の修正を依頼する際に、誤った分類で販売していた期間と注文の例を添えて、過去分の扱いも合わせて問い合わせてください。
どのくらいの頻度で確認すればよいですか。 新商品は最初の注文で1回、既存の商品は月に一度、上位商品だけで十分です。料率の改定の案内が出たときは、時期に関係なく利益計算のシートと合わせて確認します。
まとめ
- 販売手数料の率は、Amazon上で商品が分類されているカテゴリーで決まる
- 率は覚えず、注文明細の販売手数料÷販売価格で自社商品の実際の率を出す
- 想定の率とずれた商品だけ、登録された分類・商品ページの階層・価格帯・最低額を順に確認する
- 分類が実態と違えば、根拠を用意して修正する。編集できなければテクニカルサポートに問い合わせる
- 率を下げる目的だけで実態と違う分類に移さない
- 新商品は最初の注文で、既存の商品は月に一度、上位商品の率を確かめる
手数料を含めた利益の全体像を自社の数字で確かめたい場合は、利益シミュレーターに売価・原価・手数料率を入れてみてください。どこから見直すべきか迷ったら、無料の運用診断で広告・商品ページ・在庫と合わせて整理できます。
