Amazon商品ページ制作費用を調べると、1商品数万円という話もあれば、数十万円という話も出てきます。差が大きすぎて、どれが妥当なのか判断できない。外注を考え始めた方の多くが、ここで手が止まります。

金額に幅が出る理由ははっきりしています。「商品ページ制作」に何が含まれているかが、依頼先ごとにまったく違うからです。画像だけなのか、A+(商品紹介コンテンツ)まで入るのか、商品名や箇条書きの文章も書くのか。撮影はあるのか、競合の調査はするのか。同じ「1商品いくら」でも、中身が違えば比べられません。

この記事では、Amazon 商品ページ 制作 費用を、画像・A+・文章の3つの部品に分け、それぞれの見積もりの立て方を整理します。金額はすべて計算の形を示すための仮の数字です。実際の見積もりに置き換えて読んでください。依頼先そのものの選び方は外注先の選び方にまとめています。

商品ページ制作の費用は3つの部品に分かれる

商品ページは、大きく次の3つでできています。見積もりもこの3つに分けると比べやすくなります。

部品中身費用に効く要素
商品画像メイン画像1枚、サブ画像6枚前後撮影の有無、合成やイラストの量、枚数
A+(商品紹介コンテンツ)説明文の代わりに出る画像と文章のまとまりモジュールの数、ベーシックかプレミアムか
文章商品名、箇条書き5つ、商品説明、検索キーワード競合調査とキーワード調査の深さ

これに加えて、案件によって次のような費用が乗ります。

  • 撮影費(スタジオ・モデル・小道具・スタイリスト)
  • 競合調査・キーワード調査の費用
  • 修正の追加費用(決められた回数を超えた場合)
  • 登録作業の代行費(作った素材をセラーセントラルに入れる作業)

見積もりを比べるときは、まずこの表に当てはめて「何が入っていて何が入っていないか」を書き出すことから始めます。合計金額を見るのはその後です。

商品画像

画像は費用の中心になりやすい部品です。金額を大きく動かすのは、撮影があるかどうかです。

すでに商品の写真がそろっていて、それを加工して文字や図を入れるだけなら、作業はデザインだけで済みます。撮影から始めると、撮影日の人件費、スタジオ代、商品の送り返しの手間が乗ります。使用シーンの写真でモデルを使えば、さらに費用は増えます。

画像の構成の考え方はサブ画像6枚の組み立て方、メイン画像で気をつけることはメイン画像と購入率に書いています。外注する前にこの2つを読んでおくと、依頼の段階で「何を見せたいか」を伝えられ、修正の回数が減ります。

A+(商品紹介コンテンツ)

A+は、ブランド登録をしている出品者が使える、商品ページ下部の画像付きの説明です。画像と文章をモジュールという単位で組み合わせて作ります。

費用はモジュールの数でほぼ決まります。モジュールが5つなら画像も5種類前後必要なので、画像制作と同じくらいの手間がかかります。商品画像と同じ素材を使い回せる部分があれば、安くなることもあります。構成の作り方はA+の構成の作り方を参考にしてください。

文章

商品名・箇条書き・説明文は、文字数で見ると少ないので安く見積もられがちです。しかし、検索で見つけてもらえるかどうかは、ほぼこの文章で決まります。

金額に差が出るのは、文章を書く前の調査です。競合の商品ページを何本読むか、キーワードの検索数を調べるか、薬機法や景品表示法の表現の確認をするか。調査なしで書かれた文章は安く済みますが、狙う検索語が入っていないこともあります。商品名の付け方は商品名(タイトル)の書き方にまとめています。

料金の型と、それぞれの向き不向き

料金の決まり方は、大きく3つの型に分かれます。

型金額の決まり方向く状況注意する点
部品ごとの単価画像1枚いくら、A+1モジュールいくら、文章一式いくら足りない部品だけを頼みたい合計すると一式より高くなることがある
1商品一式画像・A+・文章をまとめて1商品いくら新商品をまとめて立ち上げる一式に含まれる枚数と修正回数を確認する
月額の継続毎月の定額で、制作と改善を続ける商品数が多く、継続して直したい月に何商品・何枚まで対応するかの上限

部品ごとの単価は、すでにある素材を活かしたいときに向きます。たとえば画像は良いが文章が弱い、という場合に文章だけを頼めます。

1商品一式は、新商品の立ち上げでよく使われる型です。調査から画像・文章までを同じ依頼先がまとめて作るので、画像と文章で言っていることがずれにくいという利点があります。

月額の継続は、作って終わりではなく、売れ行きを見て画像を差し替えたり、文章を直したりを続けたい場合の型です。商品数が多い出品者や、広告の運用と一緒に任せたい場合に向きます。広告運用まで含めて任せる形はAmazon運用代行のページで内容を説明しています。

仮の単価で1商品あたりの費用を試算する

型の違いは、具体的な数字を当てはめると見えます。計算の形を示すため、次の仮の単価を置きます。実際の水準を示すものではありません。

  • 商品画像:1枚15,000円(撮影なし、手持ちの写真を加工)と仮定
  • 撮影費:1日80,000円と仮定
  • A+:1モジュール12,000円と仮定
  • 文章一式(商品名・箇条書き・説明文・検索キーワード):40,000円と仮定
  • 競合・キーワード調査:30,000円と仮定

この仮定で、依頼の範囲ごとに1商品あたりの費用を出すと次のようになります。

依頼の範囲内訳1商品あたりの合計
画像のみ(7枚、撮影なし)15,000円×7枚105,000円
画像7枚+文章105,000円+40,000円145,000円
画像7枚+文章+調査145,000円+30,000円175,000円
上記+A+5モジュール175,000円+12,000円×5235,000円
上記+撮影1日235,000円+80,000円315,000円

同じ「商品ページ制作」でも、範囲によって3倍の差が出ます。見積もりが安い・高いと感じたら、まず範囲が同じかどうかを確かめるのが先です。

商品数が増えたときの試算

撮影費や調査費は、複数の商品をまとめると1商品あたりが下がります。同じシリーズの商品10点を、撮影1日・調査1回でまとめて進める場合を仮定します。

項目1商品ずつ依頼(10回)10商品まとめて依頼
画像(7枚×10商品)1,050,000円1,050,000円
文章(10商品)400,000円400,000円
調査300,000円(毎回)30,000円(1回)
撮影800,000円(毎回1日)80,000円(1日でまとめて)
合計2,550,000円1,560,000円
1商品あたり255,000円156,000円

この仮定では、まとめて依頼すると1商品あたりが約10万円下がります。実際には10商品を1日で撮り切れるかは商品の大きさや点数によりますし、画像の単価もまとめ発注で変わることがあります。ただ、撮影と調査は「1回ごと」にかかる費用なので、まとめるほど効くという形は変わりません。

回収までの考え方

制作費は、売上が増えた分の粗利で回収します。いくらまでなら払ってよいかは、この回収の見込みから逆算します。

仮に、ある商品の月の売上が40万円、粗利率が30%とします。商品ページを作り直したことで購入率が上がり、売上が15%増えたとすると、増える粗利は次のとおりです。

  • 増える売上:40万円×15%=6万円
  • 増える粗利:6万円×30%=1万8,000円(月あたり)

制作費が175,000円なら、回収にかかるのは約10か月です。235,000円なら約13か月になります。

売上が15%増えるかどうかは、作り直す前のページの状態によって大きく変わります。もともとの画像が明らかに弱いなら改善の幅は大きく、すでに整っているなら小さくなります。作り直す前に、いまのページのどこが弱いのかを点検しておくと、回収の見込みを立てやすくなります。点検の項目は商品ページの点検リストにまとめています。

粗利率や手数料は、カテゴリー・サイズ・時期で変わります。試算に使う数字は、セラーセントラルの最新の案内と自社の実数で確認してください。手元の数字で計算するなら、利益計算ツールが使えます。

新商品の場合

新商品はまだ売上がないので、上の計算ができません。この場合は、発売から3か月の想定販売数に対して、制作費が粗利の何か月分にあたるかで考えます。

仮に月100個、1個あたりの粗利1,500円を想定するなら、月の粗利は15万円です。制作費175,000円は、粗利の約1.2か月分にあたります。商品ページが弱いまま発売して最初の3か月を取りこぼすより、最初に作り込んでおくほうが、新商品の立ち上げでは損が少なくなります。新商品の最初の期間の動き方は新商品の最初の90日に書いています。

見積もりで確認する項目

見積書を受け取ったら、金額の前に次の項目を確認します。

確認項目聞くこと確認しないと起きること
制作の範囲画像の枚数、A+のモジュール数、文章の項目後から「それは別料金」と言われる
修正の回数何回まで料金内か、超えたらいくらか修正のたびに費用が増える
調査の有無競合を何商品読むか、キーワードを調べるか見た目は良いが検索に出ない
素材の権利作った画像の元データを受け取れるか、他で使えるか差し替えのたびに同じ依頼先に頼むしかない
登録作業セラーセントラルへの登録まで含むか素材だけ届いて自社で入れる手間が残る
納期何日で初稿、何日で完成か発売日やセールに間に合わない
表現の確認薬機法や景品表示法の表現を確認するか登録後に表示が止まる、修正の手戻り

特に見落としやすいのが、素材の権利と元データです。画像を少し直したいだけなのに、元データが手元にないと、毎回同じ依頼先に頼むことになります。完成した画像だけでなく、文字を差し替えられる元データを受け取れるかを、契約前に確認してください。

依頼する前に自社で用意しておくもの

依頼先に渡す材料がそろっているほど、修正の回数が減り、費用も抑えられます。

  1. 商品の仕様(サイズ、重さ、素材、付属品)
  2. 手持ちの写真(パッケージ、使用シーン、細部)
  3. 狙うお客様と、競合と比べたときの強み
  4. 参考にしたい商品ページ(自社が良いと思う見せ方)
  5. 使ってはいけない表現、言ってはいけないこと
  6. 発売日やセールなど、間に合わせたい日付

このうち3番目が決まっていないと、依頼先が推測で作ることになり、修正が増えます。強みの言語化から一緒に進めてほしい場合は、それも依頼の範囲に入れて見積もってもらいます。

自社で作る場合との比べ方

外注するかどうかは、自社で作った場合の費用と並べて決めます。自社で作る場合の費用は、目に見えにくい人件費です。

仮に、担当者の時給を2,500円とし、1商品の画像7枚・文章・A+を作るのに40時間かかるとすると、人件費は10万円です。慣れていない担当者なら時間はさらに延びます。加えて、画像編集ソフトの費用や、撮影機材の費用もかかります。

比べる項目自社で作る外注する
目に見える費用ソフト・機材費制作費
目に見えにくい費用担当者の時間依頼の準備と確認の時間
質のばらつき担当者の技量しだい依頼先の技量しだい
直したいときの速さすぐ直せる依頼して待つ
向く状況商品数が少なく、社内に作れる人がいる商品数が多い、立ち上げを急ぐ

どちらか一方に決める必要はありません。画像は外注し、文章は社内で書く。最初の1商品は外注して型を作り、2商品目からは社内でその型をなぞる。こうした分け方のほうが、費用と質のバランスを取りやすくなります。社内でやるか外に出すかの判断全般は内製と外注の分け方にまとめています。

よくある質問

1商品だけでも依頼できますか。 多くの依頼先は1商品から受けています。ただし撮影や調査は1回ごとに費用がかかるので、同じシリーズの商品が複数あるなら、まとめて依頼したほうが1商品あたりは下がります。

画像だけ外注して、文章は自分で書いても大丈夫ですか。 問題ありません。ただし、画像で伝えていることと文章で伝えていることがずれないように、画像の構成案を受け取った段階で文章の方向性もそろえておきます。強みの順番が画像と文章で違うと、お客様に伝わりにくくなります。

作り直したのに売上が変わらない場合はどうすればいいですか。 まず、セッション数と購入率のどちらが変わっていないのかを分けて見ます。購入率が上がっていてセッション数が少ないなら、ページではなく集客(検索順位や広告)の問題です。購入率が上がっていないなら、価格やレビューなど、ページ以外の要因も確認します。

制作費はどれくらいまでかけてよいですか。 一律の答えはありませんが、増える見込みの粗利で何か月で回収できるかを計算すると線が引けます。回収に1年以上かかる見込みなら、範囲を絞って画像だけから始める、という判断もあります。

まとめ

  • Amazon商品ページ制作費用は、画像・A+・文章の3つの部品に分けて比べる
  • 金額に差が出るのは、撮影の有無、調査の深さ、A+のモジュール数
  • 料金の型は、部品ごとの単価・1商品一式・月額の継続の3つ
  • 撮影と調査は1回ごとの費用なので、複数の商品をまとめると1商品あたりが下がる
  • いくらまで払えるかは、増える粗利で何か月で回収できるかから逆算する
  • 見積もりでは金額の前に、範囲・修正回数・元データの受け取り・登録作業を確認する
  • 外注と社内制作は、部品ごとや商品ごとに分けて組み合わせてよい

どこから作り直すべきか判断がつかない場合は、無料の診断で商品ページの弱いところを整理するか、料金ページで当社の支援の範囲を確認したうえでご相談ください。